妊娠中は、お腹の赤ちゃんの成長のため、普段以上に栄養管理は十分していかなければいけません。特に、積極的に摂取したい栄養素があります。
しかし、つわりがひどかったりすると、特定の食べ物しか受け付けなかったり、とかく栄養が偏りがちになったり、不足しがちですね。
ここでは、妊娠中に特に大切な栄養素や摂取NGな栄養素とともに、バランス良く必要な栄養素を摂るコツについてご紹介します。妊娠中の栄養管理の参考にしてみてください。
妊娠中は栄養不足になりやすい?
妊娠中は、自分ともうひとつの命、お腹の中の赤ちゃんの健康のために、普段に増して、栄養に気をつける必要があります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、必要エネルギー量についても、妊娠中は、一般的なカロリー摂取量に、それぞれ、妊娠初期で50 kcal/日プラス、妊娠中期で250 kcal/日プラス、妊娠後期には、450 kcal/日プラスする必要があるとされています。
しかし、妊娠中は、とかく、体のホルモンバランスの変化や体調の変化に伴い、食事が十分に摂れなかったり、一度に十分量が食べられなかったりして、栄養不足になりやすいため、注意が必要です。
妊娠中に栄養不足になりやすい原因についてみてみましょう。
栄養不足になる原因
■つわりによる食欲の減退
つわりで妊娠に気づいたという方も多いのではないでしょうか。中には、妊娠後期までつわりに悩まされる方もおり、個人差はありますが、妊娠初期の5週から16週くらいに「つわり」を経験される妊婦さんが多いようです。
つわりの起きる原因については、未だ明確にはわかっていませんが、妊娠によるホルモンバランスの変化が関わっているといわれています。つわりの程度も軽度のものから、ご飯の炊けるにおいや料理のにおいを嗅ぐだけでも吐き気がしてトイレに駆け込む場合もあります。
このため、つわり期間中は、十分食事がとれなかったり、特定の物しか食べられず、栄養不足や栄養が偏りやすくなります。つわり中は、食べられるものを探し、少しでも栄養が取れるようにすることを心がけましょう。水も受け付けないほどひどいつわりの場合は、早めに医師、助産師に相談することが大事です。
■体型の変化
妊娠による体型の変化で食事が一度に十分摂れなくなることがあります。
これは、妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんの成長に伴い、子宮が大きくなりますので、胃や腸を圧迫し、少量ずつしか食事が摂れなくなる場合があります。
特に、妊娠後期は、お腹もぐんと大きくなり、胃腸の圧迫も強くなりますので、すぐにお腹いっぱいな感じになりやすいですね。この場合、1日の食事の回数を増やしたりして、栄養不足にならないように気をつけましょう。
妊婦に栄養管理が重要な理由
妊娠中は、必要エネルギー量を増やし、栄養管理を行うことが重要なのですが、それはなぜなのでしょう。
お腹の中の赤ちゃんは、母親の摂取した栄養によって育ちます。つまり、母体が摂取した栄養がお腹の中の赤ちゃんに大きな影響を及ぼします。
母親が栄養の偏った食事をとったり、栄養不足になると、赤ちゃんは十分に育つことができず、低出生体重児であったり、器官の発育不全などを起こしてしまう場合があり、先天性疾患(せんてんせいしっかん)の原因となります。
妊娠中は、母体の健康のため、お腹の中の赤ちゃんの健康な発育のために、しっかりとした栄養管理が重要となります。
妊娠中に摂取したい栄養素12個
妊娠中は、バランスよく栄養の補給が必要ですが、中でも特に、妊娠中に不足しやすく、積極的に摂取を心がけたい栄養素をご紹介します。
■1. 葉酸
ビタミンB群のひとつとされる葉酸は、細胞の分裂に関わるビタミンで、胎児の成長にとても重要です。葉酸が不足すると、胎児の「神経管閉塞障害(しんけいかんへいそくしょうがい)」という先天異常の発生リスクが高くなります。
神経管閉塞障害とは、妊娠4~5週頃に神経管が閉塞してしまい、脳が発育せず、死産や流産となってしまったり、下半身の神経が麻痺してしまう病気です。
厚生労働省では、妊娠中は、1日480μgの葉酸を摂取することを推奨しています。
葉酸は、ほうれん草やブロッコリー、モロヘイヤ、菜の花など葉物野菜に多く含まれています。その他、枝豆やそら豆、イチゴ、キウイフルーツなどにも多く含まれています。
しかし、葉酸の1日1mg(1,000μg)を超える過剰摂取は、母親に吐き気や食欲不振、むくみ、発熱に伴う蕁麻疹などの症状が現れることがあり、さらに、赤ちゃんが出生後、喘息になる率が高くなるというオーストラリアでの報告もあります。
葉酸は、推奨量を守って、摂取することが大切です。特に、葉酸のサプリメントを用いる場合は、服用量には十分注意しましょう。
■2. 鉄分
胎児へ、血液によって酸素や栄養が送られます。そのため、妊娠中は、血液量がぐんと増えて、鉄分の利用が増えます。そのため、鉄分が不足し、鉄欠乏性貧血を引き起こしやすくなります。
鉄は、血液の赤血球中のヘモグロビンの構成成分で、ヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ働きをしています。貧血になると、胎児の発育に影響を与えます。
厚生労働省では、鉄は、1日当たり、18~29歳で妊娠初期8.5mg、妊娠中期~後期21.0mg、30~49歳で妊娠初期9.0mg、妊娠中期~後期21.5mgの摂取を推奨しています。
鉄分を多く含む食品として、レバーが有名で、含まれる鉄分も吸収されやすいのですが、ビタミンAも多く含むため、食べ過ぎは胎児の先天性異常のリスクが高くなるため注意しましょう。その他、牛もも肉やアサリ、シジミなどの貝類にも含まれます。
また、ほうれん草や小松菜、大豆、納豆、高野豆腐などに含まれる鉄分は、レバーなどに含まれる鉄分に比べて、消化管からの吸収率が低いのですが、タンパク質やビタミンCと一緒に摂取することで、鉄分の吸収が良くなりますので、タンパク質やビタミンCを含む食品と組み合わせて摂取するとよいですね。
■3. カルシウム
胎児の骨や歯などの形成にカルシウムは重要です。また、筋肉の収縮をコントロールしたり、神経の興奮を抑えたりする働きもあります。
カルシウムの摂取が不足すると、胎児の成長にカルシウムを使うために、母親の骨にあるカルシウムが使用され、将来、骨粗しょう症になる恐れもありますので、カルシウムの補給は十分に行いましょう。
厚生労働省では、妊娠中でも特に摂取量の増量は特になく、1日650mgのカルシウムの摂取を推奨しています。牛乳や乳製品、大豆食品、ししゃも、桜エビなどに多く含まれています。
■4. マグネシウム
マグネシウムは、カルシウムの吸収や働きを助ける作用をします。
また、カルシウムをたくさん摂っても、マグネシウムが不足していると、カルシウムが骨から流出してしまい、骨粗しょう症の原因になるといわれています。
マグネシウムは、血管へのカルシウムの沈着を防いだり、カルシウムの血管収縮作用を抑え、血管を拡げる働きもあります。その他、酵素やホルモンの生成や利用などにも必要です。
カルシウムとマグネシウムはバランスよく一緒に摂るのがベストで、カルシウムとマグネシウムを2:1の割合で摂るのが理想的といわれています。マグネシウムを多く含む食品には、オクラや枝豆、納豆、わかめ、いわしなどがあります。
■5. 亜鉛
亜鉛が不足すると味覚異常を起こすことはよく知られていますが、亜鉛は、DNAやRNA、タンパク質などの合成に関与する酵素の成分として、必須の微量元素です。また、免疫機能や知能などの発達にも必要となります。
亜鉛不足は、発育不全を招き、早産に繋がる可能性がありますので注意が必要です。
厚生労働省では、妊娠中は1日10mgの摂取を推奨しています。亜鉛を多く含む食品には、牡蠣、牛肉、チーズ、卵などがあります。中でも特に、牡蠣は亜鉛を多く含んでいます。
さらに、亜鉛はつわりの症状を軽減するともいわれていますので、不足しないように心がけたいですね。
■6. ビタミンB1
ビタミンB1は、水溶性ビタミンのひとつでチアミンともいわれます。
体内で、ビタミンB1は、糖質を分解し、エネルギーを作り出す酵素の働きを助ける補酵素(ほこうそ)として働きます。
ビタミンB1が不足すると、脚気(かっけ:食欲不振や倦怠感、足のむくみ、しびれなどの末梢神経障害がみられます)やウェルニッケ脳症(眼球の運動障害や歩行障害、傾眠などの症状がみられます)を引き起こします。
妊娠中、つわりで食事が極端に摂れない場合、ビタミンB1不足になる可能性がありますので、その場合は、かかりつけ医師の診察を受け、点滴や内服薬でビタミンB1を補給しましょう。
厚生労働省では、妊娠中は、1日1.3mgのビタミンB1の摂取を推奨しています。水溶性ビタミンは、過剰に摂取しても尿とともに排泄されるため、過剰症は特には心配ありませんが、ビタミンB1の1日100mgを超える摂取は、居眠りを引き起こすとの報告がありますので注意しましょう。
ビタミンB1は、豚肉、うなぎ、小麦粉、豆類などに多く含まれます。
■7. ビタミンB2
ビタミンB2は、リボフラビンと呼ばれ、橙黄色の水溶性ビタミンです。
糖質、タンパク質、脂質からエネルギーを作ったり、皮膚や粘膜などを健康に保つ働きがあります。
そのため、ビタミンB2が不足すると、胎児の発育の障害、妊婦には、口内炎や口角炎、肌荒れなどを起こしやすくなります。
厚生労働省では、妊娠中は、1日1.5mgのビタミンB2の摂取を推奨しています。ビタミンB2を多く含む食品には、レバーや牛乳、卵などがあります。ただし、レバーはビタミンAも多く含まれていますので、摂り過ぎには注意が必要です。
■8. ビタミンB6
ビタミンB6は、体を作っているタンパク質の代謝で重要な働きをしています。食べ物のタンパク質を分解してアミノ酸にする際、また、体に必要なタンパク質をアミノ酸から作る際に必要なビタミンです。特に、皮膚や粘膜を健康に保っています。
また、ビタミンB6はつわりの症状を緩和する効果があるといわれていますので、妊娠中は意識的に摂取したいビタミンですね。
ビタミンB6は、体内でも腸内細菌によって作られますので、通常、不足となることはほとんどありませんが、妊娠中は、ビタミンB6の需要が増えますので、不足となる場合があります。
厚生労働省では、妊娠中は、1日1.4mgのビタミンB6の摂取を推奨しています。ビタミンB6を多く含む食品としては、まぐろ、かつお、いわし、鶏肉、にんにくなどが挙げられます。
■9. ビタミンB12
ビタミンB12は、葉酸とともに正常な赤血球を作り、貧血を予防するために重要なビタミンです。その他、神経の伝達をスムーズにする働きや、睡眠リズムを整える働きもしています。不足すると、貧血を引き起こし、胎児の発育障害を引き起こす可能性がありますので、しっかり補給しましょう。
厚生労働省では、妊娠中は、1日2.8μgのビタミンB12の摂取を推奨しています。ビタミンB12は肉類や魚介類などの動物性食品に多く含まれています。植物性食品には、海苔以外はほとんど含まれていないため、肉類や魚介類を全く摂らない生活をしているとビタミンB12不足となる可能性があります。
■10. ビタミンC
ビタミンCは、通常からしっかり摂取したい栄養素のひとつですね。ビタミンCは、鉄やカルシウム、葉酸の吸収を助け、妊娠中に不足しがちな栄養素の補給をスムーズにします。
また、ストレスを緩和するホルモンの生成を助けたり、細胞にダメージを与える活性酸素を消す抗酸化作用があります。
さらに、ビタミンCは免疫力もアップしますので、風邪などで容易に薬の飲めない妊婦には強い味方です。ビタミンCは、コラーゲンの生成を助ける働きもあり、丈夫な血管や皮膚、骨を作るのを助けます。
厚生労働省では、妊娠中は、1日110mgのビタミンCの摂取を推奨しています。ビタミンCは、アセロラやグァバ、レモン、柿、イチゴ、キウイ、ピーマン、パセリ、ブロッコリーなど果物や緑黄色野菜に多く含まれています。
■11. タンパク質
タンパク質は、血液や筋肉、皮膚、髪の毛などヒトの体を構成する大切な栄養素のひとつです。胎児にとっても体を形成するために必要な栄養素になり、タンパク質の不足は、低出生体重児として生まれるリスクが高くなります。
厚生労働省の基準では、通常18歳以上の女性は1日50g、妊娠中は、初期は1日50g、中期は60g、後期には75gの摂取が推奨されています。
タンパク質は、肉類や魚類、卵、牛乳、乳製品などに多く含まれます。また、豆腐や豆乳、味噌などの大豆製品も植物性タンパク質を多く含みます。これらの食品をバランスよく摂るようにしましょう。
さらに、タンパク質は、鉄やカルシウムの吸収もよくする働きがあります。
■12. 食物繊維
妊娠中は、多くの妊婦さんが便秘に悩まされます。便秘対策に食物繊維を積極的に摂取するようにしましょう。
妊娠中は、妊娠を維持するために黄体ホルモンの分泌が増えますが、この黄体ホルモンにより便秘になりやすくなります。黄体ホルモンは、平滑筋という筋肉の収縮を抑えることで、子宮の収縮を抑え、また、体内に水分を保つように作用します。この作用により、腸の蠕動運動も抑えられ、水分の吸収が増大するため、便が硬くなりやすく、便秘になりやすくなります。
その他の便秘の原因として、妊娠後期は、大きくなった子宮に腸が圧迫され、腸の動きが悪くなることも便秘を招きます。
このように、妊娠中は、便秘になりやすいため、食物繊維を積極的に摂取して、便秘を予防、改善することが大切です。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
水溶性食物繊維は、水に溶けるとゲル状になる食物繊維で、腸内で腸内細菌のえさとなり、善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。
不溶性食物繊維は、水に溶けにくく、水分を吸収して便のかさを増やし、腸管を刺激して蠕動運動を促します。
不溶性食物繊維のみの摂取は、腸内の水分を吸収するため、便が硬くなりかえって便秘を悪化させてしまう場合があります。効率的な便秘予防や解消のためには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取する必要があります。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を1:2の割合で摂取するのが良いといわれています。
厚生労働省では、18~49歳までの女性で、1日18g以上の食物繊維の摂取を推奨しています。水溶性食物繊維は、アボガドやオクラ、海藻類など、不溶性食物繊維は、玄米やきな粉、インゲン豆、ごぼうなどに多く含まれています。
妊娠中に摂取NGの栄養素2つ
妊娠中は、母体のためにもお腹の赤ちゃんのためにも積極的に摂取したい栄養素がいっぱいあることがわかりましたが、逆に、妊娠中は、摂り過ぎに注意が必要な栄養素もあるんです。この項では、妊娠中に摂取NGな栄養素をご紹介します。
■1. ビタミンA
ビタミンAは、皮膚や粘膜、眼を健康に保つために必要な栄養素ですが、脂溶性ビタミンのため、過剰に摂取すると体内に蓄積し、頭痛や吐き気等の過剰症状が現れることがあります。
ビタミンAの過剰摂取は、胎児にも影響を与え、妊娠初期の妊娠3ヶ月くらいまでにビタミンAの過剰摂取が続くと、胎児に先天性異常が起こる確率が高くなることが報告されています。
それでは、ビタミンAを全く摂らなければいいかといえば、そういうわけにもいきません。
ビタミンAが不足すると、暗いところで、辺りが見えなくなる夜盲症(やもうしょう)という症状が現れたり、皮膚や粘膜が乾燥しやすくなり、免疫力も低下してしまいます。
また、胎児の発育不全をもたらす可能性もあります。
ビタミンAは牛や豚、鶏のレバーやうなぎ、ホタルイカ、あん肝などに多く含まれています。
妊娠前から摂り過ぎには注意が必要です。
厚生労働省では、18~29歳は通常1日650μgRAE(レチノール活性当量)、妊娠後期には、1日730μgRAE 、30~49歳は通常1日700μgRAE、妊娠後期には、1日780μgRAEを推奨量としています。
妊娠中に必要なビタミンAは、にんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンで摂取することをおすすめします。βカロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されますので、ビタミンAの過剰摂取になる心配がありません。
■2. ヨウ素
ヨウ素(ヨード)は、昆布やわかめ、ひじきなどの海藻類に多く含まれている成分で、甲状腺ホルモンの原料となり、体にとって必要な栄養素ではあるのですが、妊娠中は、過剰な摂取に注意が必要です。甲状腺ホルモンは、脳の働きをよくしたり、体の新陳代謝をよくして、体の成長を促す働きがあります。
しかし、ヨウ素を摂取し過ぎると、胎児の甲状腺機能が低下してしまう恐れがあります。
ヨウ素が不足しても甲状腺ホルモンが不足し、甲状腺機能低下を起こしますが、日本人は、昆布やわかめなどの海藻類をよく食すため、ヨウ素不足になるリスクは少ないといわれています。
厚生労働省では、妊婦は1日240μgの摂取を推奨しており、妊婦の上限量は、1日2,000μgとしています。日本人は、昆布でだしをとったりとヨウ素を摂取する機会が多いため、推奨摂取量範囲内での摂取を心がけましょう。
バランス良く必要な栄養素を摂るコツ5つ
妊娠中は、「必要な栄養素がたくさんあり、しっかり食べなくてはいけない」と食べ過ぎてしまっては、過剰な体重増加に繋がります。妊娠中の体重増加には、注意しなくてはいけません。
妊娠中の食事は、量より質が大切です。バランス良く必要な栄養素を摂るコツをご紹介しましょう。
■1. エネルギー補給
ご飯やパン、麺類など炭水化物で必要なエネルギーの補給を行いましょう。
主食のみでは、カロリーの摂り過ぎになる場合があります。主菜、副菜と一緒にバランス良く摂りましょう。ミネラルや食物繊維も同時に摂取できる玄米や全粒粉を主食とすると良いですね。
■2. タンパク質補給
主菜となる肉類や魚類、卵、大豆製品でタンパク質の補給を行いましょう。
理想的には、肉や魚などの動物性タンパク質と大豆などの植物性タンパク質を「1:1」の割合で摂るのが良いといわれています。
■3. ビタミン・ミネラル補給
野菜や海藻類などのサラダや酢の物、お浸しなどを副菜として、ビタミンやミネラルの補給を行いましょう。野菜は、スープや温野菜などにすると、量や種類も多めに摂取しやすくなります。
■4. 鍋料理でさまざまな栄養素を補給
肉類や魚介類、野菜など一度に多くの食材を摂ることができる鍋料理は、一度にさまざまな栄養素をバランスよく摂取することができ、体も温まるのでおすすめです。
■5. おやつでも栄養補給
少し小腹が空いたときの間食の際も、スナック菓子やチョコレートなどの菓子類ではなく、ビタミンの豊富な果物やカルシウムが豊富な乳製品などで栄養補給を兼ねるように心がけると良いですね。ノンフライの野菜チップスなどにして摂取するのもおすすめです。
まとめ
妊娠中は、お腹の赤ちゃんの成長のためと母体の健康維持のために栄養素の消費量が増えて、栄養不足になりやすくなります。
特に、不足しやすく、積極的に摂取したい栄養素と過剰摂取に注意したい栄養素を知り、栄養バランスの良い食事を心がけ、母子共に健康な妊娠ライフを送りましょう。
薬剤師をしています。ヘルスケア分野の情報をわかりやすく説明します。