グルコサミンとは?効果効能3つと摂取方法・副作用

グルコサミンとは?効果効能3つと摂取方法・副作用

サプリメントでもよく使用される「グルコサミン」。この注目成分のグルコサミンについて、この記事ではヒト臨床試験データなどを元に効果効能を説明しています。さらには摂取方法や副作用など、摂取時の注意点も解説しました。


テレビ、新聞や雑誌、インターネットなどで、サプリメントの広告を目にすることがあります。数多い広告のなかで、「グルコサミン」という成分を聞いたことがあるという方も多いと思います。

グルコサミンは、関節の痛みをやわらげる成分として、サプリメントなどに配合されています。サプリメントのテレビコマーシャルでも、年配の人が膝を痛がっている姿がおなじみですよね。

グルコサミンという成分は何となくは知っているけれども、それほど詳しくは知らない…。そのような皆さんのために、今回は、グルコサミンの基本的な情報とその効果、副作用などについて、ご説明したいと思います。ぜひ参考になさってください。

グルコサミンとは? ~基本情報~

まず、グルコサミンの基本的な情報をご紹介したいと思います。

グルコサミンとはどんなもの?

「グルコサミン」は、糖とアミノ酸が結び付いた天然の成分です。動物の皮膚、軟骨、腱や、甲殻類の殻などに含まれています。

市販されているグルコサミンは、一般的に、カニ、エビなどの殻から得られる「キチン」という物質を酸で分解して製造されます。

現在、サプリメントなどには、「グルコサミン塩酸塩」と「グルコサミン硫酸塩」が使用されています。日本ではグルコサミン塩酸塩が使用されることが多いですが、欧米ではグルコサミン硫酸塩が主流のようです。

関節の働きに不可欠なグルコサミン

関節と軟骨について

まず、関節と軟骨について、簡単にご説明したいと思います。

関節は、骨と骨をつないで支えるとともに、スムーズに動かす役割を担っています。関節の骨と骨との間を充填するように存在するのが、軟骨です。

軟骨は、骨同士がぶつからないようにするクッションの役割を果たしています。軟骨は、その65~80%が水分で占められています。そして、「プロテオグリカン」という成分が、太くて丈夫な「コラーゲン線維」にからみついて、関節の弾力や柔軟性を保っています。プロテオグリカンには、クッション性を高め、水分を保持する働きがあります。

軟骨成分の合成に欠かせないグルコサミン

軟骨は、年齢を重ねるとともに、すり減っていきます。また、プロテオグリカン、コラーゲンなどの軟骨成分も、加齢とともに減少していきます。

そうすると、骨と骨がぶつかるようになったり、関節が滑らかに動かなったりして、動くときには関節に痛みが生じるということになります。

グルコサミンには、軟骨のプロテオグリカンやコラーゲン、ヒアルロン酸を合成する働きがあることが分かっています。このため、グルコサミンは、私たちが健康な関節を保つうえで欠かせない成分といえます。

グルコサミンの吸収について

グルコサミンは低分子量の物質であり、消化管から速やかに吸収されて血液中に移行し、各細胞に取り込まれると考えられています。

関節軟骨細胞に取り込まれたグルコサミンは、プロテオグリカンやコラーゲン、ヒアルロン酸の合成を促進させます。一方、皮膚細胞に取り込まれたグルコサミンは、コラーゲンを生成したり水分を保持したりするのに役立っていることが分かっています。

また、好中球(血液中の白血球の約半分を占める細胞)に取り込まれたグルコサミンは、活性酸素による炎症作用を抑制することが明らかになっています。

さらに、血管内皮細胞(血管の内側にある一層の細胞)では、グルコサミンは動脈硬化を防ぐ働きをすることが知られています。

スポーツをする方にもおすすめ

先の項では、加齢に伴って、軟骨はすり減り、軟骨成分も減少していくことをご説明しました。しかし、健康な関節を保つうえでグルコサミンが必要なのは、年配の人に限りません。

例えば、膝を使うスポーツをされている方にとっては、グルコサミンを摂取することによって、膝関節軟骨の保護になります。

また、スポーツ選手の損傷部位に関する研究報告の分析から、筋肉よりも関節の方が重症化しやすいことが分かってきました。近年では、健康志向の高まりを受けて、スポーツ人口は伸びてきています。このようなことから、スポーツ寿命や健康寿命を延ばすには、関節をケアすることが重要になります。

グルコサミンの効果効能3つ

グルコサミンの効果につきましては、臨床試験での結果をはじめ、有効性にかかわるメカニズムの研究結果も多数報告されています。また、女性にとってうれしい効果もあります。

その一つは、美肌効果です。この後で詳しくご説明しますが、グルコサミンの長期摂取によって、肌の保水性や滑らかさが向上することが明らかになっています。

もう一つは、爪の外観を改善する効果です。臨床試験での報告例が少ないと考えられるため、ここで簡単にご紹介しますが、爪のトラブルを抱えた人に、グルコサミンを含む飲料水を60日間飲用してもらったところ、足の爪の水分量が有意に増加することが分かりました。さらに、グルコサミン摂取前に比べて、爪の外観や強度の改善がみられました。

このように、グルコサミンは、継続して摂取することで、美容にも有効であることが明らかになっています。最近では、美肌効果をうたったサプリメントも登場しています。

この項では、そんなグルコサミンの代表的な効果を3つ詳しくご説明します。

①関節痛を改善する効果

変形性関節症などの関節障害の患者に対して、グルコサミンを経口で投与することによる改善効果は、多くの臨床試験で示されています。

「変形性関節症」は、さまざまな原因により関節の痛みや腫れを生じ、これが続くと関節が変形する病気です。変形性関節症では、膝や足の付け根、肘、肩などの関節に、こわばり、痛み、腫れなどの障害がみられます。

変形性膝関節症と診断された患者(男女50名、平均年齢69歳)に、グルコサミンを含む食品(グルコサミンとして、1日当たり1,500 mgまたは1,000 mg)、グルコサミンを含まない食品をそれぞれ8週間摂取させ、医師の問診を受けてもらったところ、グルコサミンの摂取により試験開始前と比べ、「膝の痛み」が80%、「日常生活のしやすさ」が50%程度それぞれ改善していることが確認されました。

また、摂取4週間後に効果が表れ、8週間後にはさらに改善されたことから、短期的な改善に加え、長期的な改善が期待できることが示されました。

②アンチエイジング(抗老化)効果

アンチエイジングのためには、活性酸素の害から体を守ることが重要になります。

活性酸素は、大気中に含まれる酸素分子が、酸化させる力の高い化合物に変化したものです。活性酸素には、体内に侵入したウイルスや細菌を排除する働きがありますが、必要以上に増えてしまうと、健康な細胞まで酸化してしまうため、生活習慣病、老化などの引き金になります。

人間の血管内皮細胞を用いて、酸化ストレスにより誘導される細胞老化を調べたところ、グルコサミンを添加することによって、細胞老化が抑制されることが分かりました。

これは、活性酸素が引き起こす炎症をグルコサミンが抑制することによるものと推測され、グルコサミンには、アンチエイジングが期待できると考えられました。

③美肌効果

日頃から乾燥肌で肌荒れ傾向のある女性(32名)を対象に、グルコサミン塩酸塩またはプラセボ(偽薬)として乳糖を、それぞれ1日当たり1,500 mg、6週間にわたり摂取させたところ、医師による診察所見において、グルコサミン塩酸塩の摂取により、肌の乾燥や化粧のりが有意に改善されることが示されました。

また、肌の水分量測定では、グルコサミン塩酸塩が、水分量を増加させる働きのあることが示されました。

さらに、顕微鏡により皮膚表面を解析した結果、グルコサミン塩酸塩が、肌の滑らかさを改善させる働きのあることが示されました。

これらのことから、グルコサミンの長期摂取によって、肌の保水性や滑らかさが向上することが明らかになりました。

世界や日本のグルコサミンの扱われ方

グルコサミンに関する有用な情報のご紹介をもう少し続けます。

ここでは、グルコサミンと長寿の関係、そして、日本を含めた世界においてグルコサミンがどのように取り扱われているのかについて、ご説明したいと思います。

グルコサミンの摂取で死亡率が低下

アメリカのワシントン大学が50歳から76歳の7万7673人を対象に行ったサプリメントの長期摂取に関する研究(疫学調査)では、驚くべき結果が報告されています。

研究参加者に調査開始10年間のサプリメント摂取状況調査を含むアンケートに回答してもらい、さらに、参加者の調査開始時(2000年~2002年)から調査終了(2006年)まで平均5年間の疾病による死亡に関する追跡調査を行いました。

これによると、グルコサミンの長期摂取により、死亡率が約17%も低下したという結果が出ました。

また、ビタミン類、ミネラル、食物繊維、イチョウの葉エキス、ニンニク、魚油、コンドロイチンについても調査しましたが、グルコサミンとコンドロイチンを除いては、死亡率に影響を与えませんでした。

この結果から、グルコサミンの摂取が長寿に関係するものと考えられました。

欧米でのグルコサミンの取り扱い

日本国内での健康食品素材としてのグルコサミンの高い認知度は、欧米での流れを受けてのものです。ここで、アメリカやヨーロッパにおいて、グルコサミンはどのように取り扱われているのかについてみていきましょう。

欧米では、グルコサミンは、変形性関節症の予防や治療に対する有効性が注目され、医薬品や健康食品として広く使用されています。

アメリカでは、グルコサミンは、FDA(米国食品医薬品局)によって栄養補助食品に分類されています。

一方、フランス、ドイツなど、ヨーロッパでは、OTC薬(一般用医薬品)として承認されています。

日本でのグルコサミンの取り扱い

日本では、グルコサミンはどのように取り扱われているのでしょうか?

日本では、グルコサミンは医薬品として承認されておらず、サプリメントや健康食品として取り扱われています。1990年代後半には、欧米とともに、日本でも、関節疾患向けのサプリメントとしてマーケットが広がっています。

医薬品として厚生労働省から承認されるには、製薬会社は多大な時間と費用をかける必要があります。しかし、日本ではグルコサミンはサプリメントとして既に広く流通していて市場規模も大きいため、医薬品として承認を受けても採算が合いません。このことから、あえてサプリメントや健康食品のままで取り扱われている、という事情があるとも考えられます。

日本人の200万人強が毎日1,500 mg摂取

日本では、グルコサミンを含む商品は1998年(平成10年)に発売されました。その後、消費者に根強く支持され、流通商品の品目と数量は増えてきました。

また、業界新聞の調査によると、2014年(平成26年)の日本におけるグルコサミン(グルコサミン塩酸塩)の消費量は、約1,400トンです。これは、200万人を超える日本人が毎日グルコサミンを1,500 mg摂取していることになります。また、アメリカでは、年間約1万トンが消費されています。

日本、そして欧米では、約20年のサプリメントとしての食経験があり、これに起因する事故は報告されていません。このことから、グルコサミンは、安心して摂取できる成分といえるでしょう。

グルコサミンの効果的な摂取方法

次に、グルコサミンの効果的な摂取方法をご説明します。

グルコサミンを摂取するならサプリメントがおすすめ

グルコサミンは、魚、肉などの食品中には少ししか含まれていません。食べ物からだけでは、十分な量を摂取することは困難です。

また、人間は、日頃の食事により摂取したブドウ糖とアミノ酸から、グルコサミンを合成しています。しかし、体内のグルコサミンの生産量は、加齢とともに減少していきます。

これらのことから、グルコサミンをサプリメントで補うことが推奨されています。

なお、サプリメントは医薬品ではなく、一般食品です。粉末、タブレットなど、さまざまなタイプのものが販売されています。

グルコサミンの1日摂取目安量

グルコサミンの1日摂取目安量は、1,000~1,500 mgとされています。
変形性関節症による膝の痛みに対しては、1日当たり1,000~2,000 mg摂取することが推奨されています。

サプリメントでの効果的な摂取方法

サプリメントで摂取する場合、グルコサミンの効果は、通常、長期間、定期的に摂取することでゆっくり出てきます。1週間で関節の痛みが軽減したという人もいれば、6か月待ってようやく効果を実感できたという人もいるようです。このため、なるべく毎日欠かさず摂取することが大事です。まずは3か月程度摂取を続けてみて、なお痛みや関節機能が改善しない場合は、運動療法、薬物療法など、ほかの方法を組み合わせることを検討する必要があります。

なお、サプリメントの中には、含有量や内容のわりに高価なものがあります。原材料や成分表示、含有量、安全性、価格などをよく確認して購入するようにした方がよいでしょう。また、信頼のおける製薬会社や食品会社の製品であることも、一つの判断基準となり得ます。

コンドロイチンと一緒に摂取することで効果大

グルコサミンは、単独で摂取するよりも、コンドロイチンと一緒に摂取する方が、相乗効果が期待できるという研究データがあります。コンドロイチンは、先にご説明したプロテオグリカンの中に含まれる成分で、糖が鎖のようにつながってできた多糖類であり、関節の水分を保つ働きをします。

なお、グルコサミンとコンドロイチンが一緒に含まれている製品にはマンガンを含むものがあり、摂取目安量よりも少し多く摂取すると、マンガンの1日摂取許容量を超える可能性がありますので、注意が必要です。

機能性表示食品も登場

グルコサミンを含むサプリメントや健康食品は各社から数多く販売されていますが、消費者に浸透する商品がある一方で、淘汰も始まっています。そのようななかで、各社では「機能性表示食品制度」を活用する動きも加速してきているようです。

「機能性表示食品制度」とは、科学的根拠(エビデンス)に関する情報を届け出ることにより、企業の責任において機能性をパッケージに表示できるものです。例えば、グルコサミンを含む機能性表示食品では、次のように表示されています。

「本品にはグルコサミンが含まれます。グルコサミンは、運動や歩行などにおける軟骨成分の過剰な分解を抑えることで関節軟骨の維持に役立つことが報告されており、運動や歩行時の関節の健康が気になる方に適しています。」

グルコサミンを含む機能性表示食品は、サプリメントのほか、飲料など、30品程度あります。

グルコサミンの副作用について

グルコサミンの摂取による重篤な副作用は、これまで報告されていません。次に示すような軽微な副作用が認められるにすぎません。

グルコサミンの経口摂取の副作用としては、軽い胃腸症状(鼓腸、ガス、さしこみなど)が報告されています。また、腎毒性の報告もありますが、長期的な投与での腎機能への影響は報告されていません。

なお、グルコサミンの多くは原材料としてカニやエビを使っていますので、甲殻類アレルギーがある場合は、使用を避けた方がよいでしょう。

また、グルコサミン摂取による血糖値、血圧、血中コレステロール値の上昇などが懸念されていますので、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)、高血圧のリスクのある方も、使用にあたっては注意が必要です。

まとめ

最後までお読みくださり、ありがとうございます。
「グルコサミン」が配合されたサプリメントや健康食品は、各社から数多く販売されています。日本国内のグルコサミン市場は成長を続け、新聞や雑誌、テレビなどでグルコサミンの広告を見ない日はないと言っても過言ではありません。

グルコサミンには、関節痛を改善する効果があることが分かっています。グルコサミンは、関節痛の改善効果だけではなく、予防効果もあるとされています。例えば、膝を酷使するスポーツをされている方では、グルコサミンを摂取することによって、膝関節軟骨の保護になります。また、予防的に長期間摂取しても、副作用はほとんどありません。

断続的に続く膝の痛みや違和感を放っておくと、歩けなくなるばかりか、将来寝たきりになるリスクもあります。サプリメントのほかに、最近では簡単で効果的なエクササイズも紹介されています。サプリメントを利用するとともに、エクササイズも取り入れることによって、毎日を快適に過ごされてみてはいかがでしょうか。

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