せっかくエアロバイクを購入するなら、満足のいくモノ選びをしたいもの。
後悔しない買い物のために、エアロバイクをの種類や選び方、売れ筋のおすすめ商品をチェックしていきましょう。
エアロバイクの種類8つ
1. アップライトタイプ
エアロバイクの種類はまずデザインで分類することができます。
一般的なエアロバイクとして、私たちがまず想像するのはこのアップライトタイプでしょう。サドルにまたがり、上半身を起こして乗るスタイルです。ほとんどの製品にはハンドル部分にモニターが付いており、心拍数やスピードなどさまざまな情報を読み取れるようになっています。
2. 小型エアロバイク
折り畳み式の総称として「小型」と分類されています。フレームがX字形になっているため「Xバイク」と呼ばれることも。
コンパクトで置き場所に不自由せず、安価な製品が多いのが特長です。一方でモニター機能が限定されていたり、強い負荷がかけられない、負荷方式によってはベルトの摩擦音がするというデメリットも存在します。
3. リカンベントタイプ
ダイエットでも健康づくりでも、エアロバイクは長くこまめに乗り続けることが大切。乗る機会が多ければ多いほど、自然に快適さを求めるようになってきます。
「リカンベント」とは「もたれかかる」という意味。大きめの背もたれがついたリカンベントタイプは、長期間、長時間乗るのにうってつけのデザインです。「コンパクト」「値ごろ感」がエアロバイク選びの指針だとすれば、大型になり値段もアップするリカンベントタイプは「快適さ」という、もうひとつの重要な指針を示しています。軽自動車の対極にセダンがあり、どちらも愛されているように、小型エアロバイクの反対軸としてリカンベントタイプを選ぶという方法もあるのです。
4. スピンバイクタイプ
ロードバイクのように前傾姿勢で乗るのが特徴です。重いホイールを使用し、ホイールを圧迫することで負荷をかけるため、高い運動強度も得ることができます。そのため筋トレや、雨天のロードバイク練習用にも用いられます。
特性や価格を考えると、ダイエット目的や運動初心者の方にはあまりおすすめできません。しかし、筋力不足でダイエット停滞期を迎えている方や、本格的トレーニングを目指す方にはうってつけです。
5. クロスバイクタイプ
ハンドルやグリップではなく、ストック状のバーを握るのが特徴です。ペダルを漕ぐと同時にバーも前後に動かすため、クロスカントリースキーのような動作になり、より全身運動の要素が強くなります。
エアロバイクとはカテゴリーを分け、クロスバイクを独立したエクササイズマシンとして扱う場合もあります。
6. マグネット式負荷タイプ
エアロバイクは形状だけでなく、負荷をかける方式によってもタイプ分けできます。
低価格帯エアロバイクの主流となっているのが、マグネット式負荷タイプ。ホイールに永久磁石を近づけることで負荷を発生させています。
ホイールに装着したテンションベルトの強弱で負荷を変化させるタイプは、ホイールとベルトの接触面から大きな音がするのが問題でした。しかし、マグネット式負荷タイプは、永久磁石がホイールに触れているわけではないので、音が静かなのです。
デメリットは永久磁石を稼働させるために電源な必要なことと、熱の発生により長時間の駆動ができないこと(おおむね30分程度)。
また、ブレーキのようにホイールに強い制動力を加えられるわけではないので、人によっては負荷が物足りなく感じることもあるようです。一方でネットの口コミには「女性の脚力なら十分」という声も。このあたりは個人差になるので、店頭で試せる機会があればぜひチェックしたいところです。
7. 電磁式負荷タイプ
磁石を使う点ではマグネット式負荷タイプと同じですが、永久磁石より強力な電磁磁石を使用しているのがポイント。より強い負荷を得ることができるので、有酸素運動より筋肉をつけることに主眼を置きたいという方に向いています。
連続使用時間も1時間を超えるものが多いので、たっぷり有酸素運動をこなしたいという方にもおすすめです。ただし、100V電源が必須で重量もかさみますので、置き場所は慎重に決めましょう。
8. ベルト式負荷タイプ
電源を必要としない小型エアロバイクやスピンバイクなどに用いられます。ホイールをベルトや、ブレーキシューのような器具で締めつけることによって負荷を得ます。
電源なしで高い負荷を得られることが特長ですが、独特の摩擦音も発生します。
エアロバイクの選び方3つ
■1. サイズに合った製品を選ぶ
自分の身長、股下に合ったサイズのエアロバイクに乗ることはとても大切。フィットしないまま無理に乗ると、痛みが生じることがありますし、ケガにもつながりかねません。
適合サイズ、サドル高、何cm刻みでサドル調整が可能かを調べておきましょう。予算にもよりますが、サドルの前後位置や、ハンドルの高さや角度の調整機能があるとさらに便利です。
■2. 振動と騒音に気を配る
マンションやアパートなどでエアロバイクを使う際は、隣室への振動や騒音対策に気を配りたいもの。マグネットや電磁式など、ホイールに接触するパーツの少ないタイプを選びましょう。防振・防音用のマットをマシンの下に敷くのもお忘れなく。
■3. 負荷の強さで選ぶ
エアロバイクの口コミをチェックしてみると、意外なほど「負荷が弱すぎる」というマイナス評価を下している方がいます。エアロバイクを始める理由はさまざまですが、自転車トレーニングの一環として、あるいはより強い下半身作りを目指すため購入した方にとっては、一般的と思える負荷が弱いと感じられる傾向があるようです。
こんな時はスピンバイクの出番。重量があり、価格も高めに設定されていますが、ある程度身体のできた男性でも満足できる高負荷の製品が揃っています。負荷の段階もポイント。できるだけ細やかな変化のつけられるものがよいですね。
エアロバイクのおすすめ比較ランキングTOP20
■1. アルインコ ●AFB4010
小型エアロバイクのカテゴリーでは屈指の人気商品です。実勢価格は2万3000円程度。
サドルとハンドル部分をたたんでコンパクトに収納できるのがポイント。幅42ccm×奥行73cm×高さ60cmまで小さくすることができます。重量も18kgと、エアロバイクの中ではかなり軽量。
コンパクトでありながら、ダイエットに役立つ機能が充実。心拍数、消費カロリーの表示はもちろん、運動によって上昇した脈拍数が、1分間でどこまで安静時に回復できるかを測定し、トレーニング効果を評価する「体力評価機能」も付いています。
エアロバイクから降りて数分経つと自動的に表示が消えるオートパワーオフ機能も便利です。
■2. ダイコー ●DK-8604R
背もたれのついたリカンベントタイプなので、有酸素運動の経験が浅い方、強度よりたっぷり時間をかけて漕ぎたい方(連続使用60分)におすすめです。
やや高額になりがちなリカンベントタイプの中では値ごろ感に優れ(実勢価格は3万9000円程度)、マグネット式負荷タイプを採用しているので静音性の部分でも安心です。モニターは時間、スピード、距離、カロリー、心拍数といった基本的なデータの他、簡易温度計も表示されるので、熱中症が気になる時期には便利です。
小型エアロバイクに比べ組立て、設置にやや手間がかかりますが、販社によっては出張組立サービス(別料金)も行っているので、チェックしてみてください。
■3. アルインコ ●AFB6010
静音性に優れたマグネット式負荷タイプの売れ筋商品です。実勢価格は3万3000円程度。
電源を必要とし30分程度しか連続使用できない、あまり強い負荷がかけられない、といったデメリットはありますが、ホイールに接触させるものがないマグネット式負荷ならでは静音性は大きな魅力です。アップライト型ですが、折りたたんでコンパクトに収納することも可能です。組み立てにさほど手間がかからず、キャスター付きなので移動も簡単です。
体脂肪計付きで、12種類のプログラムを搭載。運動後の心拍数変化を計測することで、体力を評価してくれる機能もあります。ネットの口コミでは「サドルが硬い」という評価もあるようです。
■4. アルインコ ●AFB6200
AFB6010同様、音の静かなマグネット式負荷を採用しています。実勢価格2万1000円程度と手頃でありながら、運動後に速くなった心拍数が通常の状態に回復する早さで体力や体調を評価する体力評価機能や、握るだけで心拍数を計測できるパルスセンサー、ペダルの踏み外しを防止するペダルベルトなど、多彩な機能が揃っています。
大画面のモニターはスピード、距離、タイマー、心拍数、カロリーなどをいっぺんに表示できる分かりやすい設計。お年を召した方にも使いやすくなっています。ささいなポイントですが、ハンドルの角度調整ができるのもうれしいところ。
■5. イグニオ ●FB-001
本体サイズは幅43×奥行72.5×高さ112.5cmとコンパクトなボディが、折りたたむとさらに幅43 cm×奥行37.5 cm×高さ129cmとぐっと小さくできます(高さが増すのはX字状の構造なため)。「新聞紙1枚分」が設計コンセプトであるため、省スペース性抜群なのです。重量も15kgと軽量。
黒を基調にレッド、ブルーのカラーバリエーションがあり、曲線を生かしたシルエットなのでお変屋の雰囲気を崩しません。電池がなくても漕げるのもうれしいところです。実勢価格は1万7000円程度。
■6. イグニオ●FB-002L
同社のFB-001をよりハイスペックにしたモデルです。高級機種ほどかさばる傾向にある中、幅45.5cm×奥行43cm×高さ130.5cmとなかなかコンパクト。やや奥行きが増してしまいましたが、「新聞紙1枚分」のコンセプトは忠実に守られています。キャスター付きなので移動も簡単です。
価格もアップした分(実勢価格は2万5000円程度)、スペックは申し分なし。連続使用時間30分のモデルが多い中、FB-002Lは安心の60分です。ネットの口コミでは静音性の高さも評価されています。総合的に負荷はあまり高くないので、30分以上たっぷり漕いで、じっくり汗をかきたい方におすすめです。
■7. HAIGE●HG-YX-5001
筋トレ要素を含む本格的なエクササイズを志向する方、自転車のトレーニングに役立てたい方におすすめのスピンバイクです。他タイプに比べ価格、音、振動といった部分でどうしても不利ですが、負荷の強さではスピンバイクが頭ひとつ抜きん出ています。
HAIGE(ハイガー)のHG-YX-5001は実勢価格2万9000円とスピンバイクの中ではお値打ち価格。モニター機能などで、やや他モデルより見劣りしますが、コストパフォーマンスに優れています。約8kgと重量のあるオールスチール製のホイールを採用しているので、負荷は申し分なし。サドルやハンドルを調整すれば身長160cm台の女性でも乗りこなせます。
■8. HAIGE●HG-YX-5002
上でご紹介したHG-YX-5001の上位モデルです。実勢価格は1万6000円ほどアップして4万5000円ほど。その分、より機能が充実しています。
ロードバイク愛好家も使用するだけに、サドルは一般的なエアロバイクや自転車より細くて固め。ペダルも小さく造られています。より乗りやすさを求める方は、サドル、ペダルの交換がおすすめです。
■9. ダイコー●DK-8718RP
リカンベントタイプの中でも、とりわけ高機能を売りにしている商品です。実勢価格は7万1000円程度。
負荷は16段階に調整可能。モニターは時間、スピード、距離、カロリー、心拍数だけでなくワット数やRPM(毎分あたりのペダル回転数)まで表示できます。グリップ式の体脂肪計も装備。プリセットされたトレーニングプログラムも充実しています。身長190cm、体重100kgまで利用可能とスペックに余裕があるのもうれしいですね。
動作音もとても静か。価格にふさわしいクオリティの逸品です。
■10. ラ・ヴィ●neo 3B-3631
本体サイズ幅52cm×奥行93cm×高さ120cmと、小型エアロバイクの中ではやや大きな部類に入る製品です。
やや大きくなってしまった理由は背もたれのついたサドル。背もたれがあるかないかで、運動時のキツさはずいぶん変わってきます。もちろん、背もたれがあると体幹に力を入れずにすむので筋トレ要素は足りなくなってしまいます。しかし、体力がなくてこれまでエクササイズが長続きしなかった方は、まずこうした楽に運動できるモデルからスタートするのもよいのではないでしょうか。
ペダル負荷も全体的に軽く設定されているので、筋トレ目的としては物足りませんが、まずエアロバイクの習慣をつけるためにお役立ちの一台です。実勢価格は2万円程度。
■11. アルインコ●AFB4413
同社のAFB4010と並ぶ売れ筋商品。実勢価格は1万2000円程度。
サイズは幅46cm×奥行83cm×高さ113.5cmと、AFB4010よりやや大きめですが、細長く折りたたむことができ、重量も約15kgと非常に軽く造られています。
スピードは8段階に調整可能。機能がやや限られており、連続使用時間も30分と決して長めではありませんが、必要十分なスペックは備わっています。「30分も漕げる自信がないな」というビギナーの方にこそおすすめしたい1台です。
■12. コナミスポーツクラブ●EZ101
スポーツジムが開発しただけあり、脈拍数に応じて負荷を変化させたり、トレーニング結果を保存できるなど、充実した機能が魅力です。イヤーセンサーで正確な脈拍を測定できるのも高ポイント。実勢価格は9万2000円。
■13. ダイコー●PURE BIKE 2.1
スタイリッシュなエアロバイクが増えている中、ある意味オールドファッションなデザイン。しかし、静音性の高さと、細やかな負荷調整が特長です。みかけより性能にこだわりたい方におすすめです。実勢価格は11万円ほど。
■14. DYACO●CB900
準業務用なので実勢価格は32万円ほど。しかし、価格に見合うだけの機能、負荷強度、耐久性、乗り心地の良さを兼ね備えています。サイズ調整の幅が広く、身長や体格をあまり問わないのもポイントです。
■15. Horizon●Johnson Health Tech(ジョンソンヘルステック) Elite IC 7.1
Horizon(ホライズン)のエアロバイクはとにかく重い! ホイールの重量はなんと20kgもあります。重いと設置や移動に少々手間が生じますが、一方で高い負荷と安定性が得られるということ。重さでエアロバイクを選択するのもひとつの方法です。実勢価格は11万8000円程度です。
■16. リーディングエッジ●SPN-ES08
スピンバイクの中では低価格帯のモデルです。鮮やかな赤いボディと、珍しい後輪駆動なのもポイント。実勢価格は2万8000円です。
ホイールは8kgとスピンバイクとしてはやや軽め。巻き込み防止機能がついているなど、トレーニング初心者に優しい設計になっています。その分、他機種よりやや負荷が軽めなのは致し方ないところでしょう。モニターはスピード、回転数、消費カロリー、距離、時間、心拍数を表示。グリップ式の体脂肪計も付属しています。
■17. ホライズン●Comfort R
上半身をしっかりサポートしてくれる背もたれと、足を大きく上下させずに乗降できるステップスルー構造が特長。ダイエット目的より、リハビリや高齢者の健康づくりに役立ってくれそうな一台です。1年間メーカー無償保証付。
実勢価格は13万程度と、家庭用エアロバイクの中では出費の必要な部類に入りますが、20段階の負荷調整や、136kgまでの使用者重量、サラウンドスピーカー搭載といったスペックの高さを考慮すれば納得のお値段です。
■18. TUNTURI●Go Bike R50
エアロバイクの有力メーカー・ダイコーと提携しているTUNTURI(トゥントゥリ)の製品です。実勢価格は12万程度。上で紹介したホライズン●Comfort Rと同様、お値段はやや張りますが充実した機能を誇るリカンベントタイプです。
リカンベントなのでサイズは大きくなりがち。重量54kgで、組み立てには大人2人で1時間ほどかかります。しかし、曲線を多用した柔らかなデザインは、サイズほどの圧迫感を感じさせません。
本来は欧州向けの製品なので、日本のコンセントに合わせる変換アダプターが必要となる場合もあります。購入前に販売先にしっかり確認しておきましょう。
■19. TUNTURI●Pure Bike R 4.1
上でご紹介したGo Bike R50のハイスペックモデルです。Go Bike R50も十分に高機能ですが、連続使用時間が90分に増え、簡易BMI測定機能も付属するなど、さらにクオリティを上げてきています。
その分、実勢価格も15万8000円ほどとなかなかのお値段。既に安価なエアロバイクを十分に乗りこなし、より長く付き合える2台目を探している方、家族全員で利用するので多少高額でもコストパフォーマンスの心配がない方におすすめです。
■20. シャインウッド●折りたたみ式フィットネスバイク
本体サイズ幅42.5cm×奥行98cm×高さ117.5cm。折り畳み式小型エアロバイクの中ではやや大きな部類に入りますが、重量は17kgと標準的。
機能が最小限に抑えられている分、タブレットスタンドが付属しています。心拍数やカロリー計算は、スマホやタブレットのアプリで行いましょう。
実勢価格は1万3000円程度とかなりお手頃。その分、作りの丁寧さや組み立てしやすさという点では値段相応なのは否めません。ダイエットには挫折の可能性がつきものなので、とにかくコストを抑えたいという方におすすめです。
エアロバイクのダイエット効果
エアロバイクは屋内で手軽に有酸素運動ができる優れた健康器具。1日30分前後をめやすに漕ぐことで、脂肪燃焼効果が得られ、ダイエットにつながります。
軽く息が上がる程度の強度で、週3~4日、可能なら毎日継続的に実践していくことが大切です。摂取カロリーの見直しや、下半身の筋トレを並行しておこなうことで、より効率よくダイエットすることができますよ。
まとめ
形状によるタイプ分け、負荷のかけ方によるタイプ分け、自分の身長に適合しているか、静粛性は保てるか、モニターは見やすいか…エアロバイクを選ぶ条件はたくさんあります。
さまざまな要素を加味しながら検討する必要はありますが、「これだ!」というインスピレーションを信じるのもアリ。
ほぼ毎日使用するものですから、どんなにスペックが高くても、自分の気に入らないデザインやスタイルのエアロバイクでは結局飽きがきてしまいます。特にダイエットは思い切りのよさや勢いも必要。あれこれこだわらず、心がときめくエアロバイクをまず探してみるのもひとつの方法ですよ。
トレーナーとして活動しています。ダイエットやトレーニング方法についてお伝えします。