ハイボールのカロリー・糖質量は?ダイエット中に飲む注意点10個【医師監修】

ハイボールのカロリー・糖質量は?ダイエット中に飲む注意点10個【医師監修】

※こちらは医師監修記事です。ハイボールは、居酒屋やレストランでも人気のお酒ですよね。カロリーや糖質が気になる人も多くいます。ジョッキ1杯のカロリー・糖質量はいくらなのでしょうか。他のお酒と比較した場合に高いのか・低いのか、ダイエット中は飲んで大丈夫なのか確認していきましょう。


工藤孝文先生
この記事の監修ドクター
工藤内科 工藤孝文先生 ⇒プロフィール詳細

「世界一受けたい授業」減量外来ドクター。「ホンマでっか!?TV」肥満治療評論家・漢方治療評論家。その他、テレビや雑誌で多数出演・監修。

※この記事は、栄養士資格を持つライターが書いています。

糖質制限ダイエットが流行り始めてから、にわかに注目され始めた「ハイボール」。

蒸留酒のウィスキーを炭酸水で割ったものなので、糖質を含まないこと、炭酸が胃内で膨れるためにたくさん飲めないというメリットがあると言われています。

ダイエットにアルコールは厳禁と言われていたのが、ハイボールの存在で救われた人達もたくさんいらっしゃることでしょう。反面、アルコール度数が高いウィスキーはカロリーが高いなんて話もちらほら・・・。

ハイボールのカロリーや糖質量、ダイエット中でも飲めるのか?

お酒好きの人、お付き合いでアルコールが外せない人は必読です。今記事では居酒屋にあるおつまみのおすすめもご紹介しています。

ハイボール(ジョッキ1杯)のカロリー・糖質量は?

ジョッキ1杯はおよそ350~400ml程度なので、今回は350mlをジョッキ1杯とします。

ハイボールというのはウィスキーを炭酸水で割った飲み物なので、正直どのくらいの割合で割ったかによってカロリーは変わってきます。居酒屋などで飲むハイボールは少し薄いので、およそ炭酸水:ウィスキーが4:1と考え、ジョッキ1杯に炭酸水およそ280ml、ウィスキーはおよそ70ml程度含まれるものと思われます。

それで計算してみると以下の通りです。

<炭酸水280ml、ウイスキー70mlの場合>
・エネルギー166Kcal
・炭水化物(糖質)0g

ハイボールの黄金比と言われる炭酸水:ウィスキーが3:1で計算すると、ジョッキ1杯に炭酸水270ml程度、ウィスキーは90ml程度の量になり、次のようになります。

<炭酸水270ml弱、ウイスキー90ml弱の場合>
・エネルギー213Kcal
・炭水化物(糖質)0g

二次会以降に行くスナックなどではこちらの割合が多そうですね。

ハイボールは糖質0だというのは間違いなさそうです。

市販の缶入りハイボールのカロリー・糖質量は?

では、ついでに市販の有名なハイボールのカロリーと炭水化物(糖質)量も確認してみましょう。

種類 メーカー エネルギー(kcal) 炭水化物(g)
角ハイボール缶 サントリー 171.5 kcal 7.7 g
角ハイボール缶〈濃いめ〉 サントリー 182 kcal 0 g
角ハイボール缶〈贅沢レモン〉 サントリー 140 kcal 8.4 g
トリス ハイボール缶 サントリー 175 kcal 8.1 g
トリスハイボール缶〈キリッと濃いめ〉 サントリー 214 kcal 8.1 g
ブラックニッカ クリアハイボール ニッカウヰスキー 150.5 kcal 7.7 g

前項ではハイボールは糖質0gという計算だったのに、市販のハイボールには糖質が含まれますね。これは、無糖の炭酸水ではなく糖分が含まれる炭酸飲料で割っていることや、レモンやライム、フルーツを加えた場合の果糖が原因と考えます。

ハイボールと他のお酒のカロリー・糖質量を比較

ハイボール3:1と4:1ジョッキのエネルギー量、炭水化物(糖質)量と他のお酒のカロリーと糖質量を比較しました。

アルコール種類 エネルギー(kcal)/350ml 炭水化物(糖質)量(g)/350ml
ハイボール(3:1) 213 kcal 0 g
ハイボール(4:1) 166 kcal 0 g
ウォッカ 840 kcal 微量
ラム酒 840 kcal 0.4 g
ジン 994 kcal 0.4 g
焼酎35度 721 kcal 0 g
焼酎25度 511 kcal 0 g
白ワイン 256 kcal 7.0 g
赤ワイン 256 kcal 5.3 g
ロゼワイン 270 kcal 14.0 g
ビール淡色 140 kcal 10.9 g
黒ビール 161 kcal 12.6 g
スタウトビール 221 kcal 17.2 g
ビール風味炭酸飲料 18 kcal 4.2 g
梅酒 546 kcal 72.5 g

アルコール度数とカロリー

アルコールは1gあたり7キロカロリーです。
炭水化物は1gあたり4キロカロリー、たんぱく質は1gあたり4キロカロリー、脂肪は1gあたり9キロカロリーなので、アルコールもそれなりにgあたりのエネルギー量が大きい食品ということになります。

つまりアルコール度数が高い=カロリーが高いということです。
実際、前項のお酒のカロリー一覧表をご覧になるとお分かりのように、ウィスキー始めウォッカや焼酎、梅酒、ワインはカロリーも高いですよね。

アルコールと肝臓の関係

肝臓は代謝を司る臓器ですが、解毒作用を行う働きもあります。肝臓はアルコールを「毒物」とみなします。

毒物が身体に入ってくると、分解して消費してしまおうと率先して働きます。アルコールは分解して消費されるなら太らないのではないか・・・と思いますよね?

そうなのです!アルコールはこのことから「代謝されない栄養素」「エンプティカロリー」と言われています。このことから、アルコール=太る・・・というのは認識が違うことが分かりますね。

ただ、肝臓がアルコール解毒処理を行っているときは、他の栄養素の代謝はどうしても後回しになります。そのため、アルコール分は消費できてもそれ以外の栄養素はきちんと代謝されにくくなって脂肪に蓄えられやすくなるのです。

ハイボールはダイエット中に飲んでも大丈夫?

では、糖質を含まない蒸留酒であるウィスキーが原料となったハイボールは飲んでも太らないのか?ということが気になりますね。

答えは、「ずばり、太りません!」

ただし、市販のハイボールには糖質が含まれているのでその分は太ることが考えられます。あくまでも、ウィスキーに無糖の炭酸水を加えただけのシンプルなハイボールに限るということになります。

また、アルコールを飲む時は基本的には食事やおつまみなどと一緒に飲むことが多いですよね。
アルコールは代謝されないこと、糖質を含まないことから他のアルコール類と比較すると確かにダイエット向きではありますが、食べものに含まれる栄養素の代謝は悪くなっているので、やはりダイエット中は控えるにこしたことはありません。

次の項目では食事と一緒にハイボールを飲む時の注意点についてまとめました。

ハイボールを食事で飲むときの注意点10個

①つまみ、食事のカロリーに注意
ハイボールがいくら低カロリー・糖質0だからと言っても、一緒に食べる内容によっては注意が必要です。例えばカロリーの高い高脂肪食、高炭水化物食は肥満まっしぐらです。

②濃い味のつまみはNG
おつまみは味が濃いめに作られているものです。
やめられない、止まらないとおつまみ→ハイボール→おつまみ→ハイボールとノンストップになる可能性も。

ナッツ類などもハイボールと相性がいいおつまみですが、ロースト(素焼き)アーモンドなどであれば問題ありませんが、塩がまぶしてあるものやバターで炒めてあるものはやめましょう。

③おつまみも低糖質のものを
折角糖質の含まれないハイボールを選んでもおつまみに糖質量が多い物を摂っては全く意味がありません。チョコレートやレーズンといった二次会のスナックなどで出てきそうなものには手をつけないようにしましょう。

おつまみを食べるのであれば、チーズや蒸した肉、焼き魚、野菜サラダなど、糖質を多く含まない食品を選ぶようにしましょう。

④1日トータルで考える
基本アルコールは夕食で摂ると思いますが、夕食を低糖質な食事&ハイボールで調整しても、朝食や昼食のカロリー過多、糖質過剰であればダイエット効果はあまり期待できません。1日トータルで調整できるようにしましょう。

⑤糖質を含む炭酸飲料で割っているハイボールは禁止
糖分を含むハイボールはNGです。コークハイ、ジンジャーハイなどはコーラやジンジャエールなど糖分の多く含む炭酸飲料で割っています。

市販のハイボールも糖質を含むのでおすすめしません。加えて食事分のカロリーが加わるので、結果的にはかなり高カロリーになってしまいます。

ハイボールだから安心・・・ではなく、糖質を含まないから利用しやすい・・・と覚えておきましょう。

⑥ずるずるだらだら食べをしない
食事が長くなると合わせてハイボールの量も増えてしまいます。アルコールが入ると食欲増進効果があるのでおかずの量が増えてきます。相乗効果になるので注意が必要です。

⑦強炭酸水で割る
炭酸が強いと腹部膨満感で食事量が抑えられます。カロリーは同じでも満腹感、満足感が得られます。

⑧夕食の時間を決めて
食事内容が良くても20時以降に摂取する食事の栄養素は10倍脂肪になりやすいとも言われています。BMAL1と言って体内時計を調整するたんぱく質は脂肪を作ってためる酵素を増やす作用があります。

このBMAL1は、日中は分泌量が少なく夜に増加することが分かっています。つまり夜遅い時間に摂ると太りやすいということなのです。

⑨肝臓を労わろう
いくら糖質を含まないし、代謝されないから太らないと言っても、アルコール自体は肝臓への負担が大きいことは覚えておいてください。長期的に続けばアルコール性肝炎、肝硬変、肝不全になる可能性もあります。

また、肝臓庇護する作用のある野菜類は必ず一緒に摂る様意識しましょう。

⑩ハイボールの適量を守って
厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」に挙げられている「適度な飲酒」は1日平均純アルコールにして約20g程度とされています。ウィスキーの場合ダブルで1杯・・・つまり60ml程度が適量と言えます。

つまりハイボールだとウィスキー60mlに180mlの炭酸水・・・240mlまでが適量です。1日にジョッキ1杯でも多いということです。

ダイエット中におすすめの居酒屋でよくあるおつまみ8選

ダイエット中だけど、友達や職場の人とのお付き合いで飲み会が入ってしまった!っていうこともあるでしょう。居酒屋でチョイスするおつまみのおすすめを示しますので、上手にお付き合いできるようにしましょう。

①もろきゅう
もろみみそは塩分が多いので、胡瓜に乗っている味噌全て食べ切らなくても落として適量つけて食べるのも上手にコントロールする方法です。

②焼き鳥
脂肪分やコレステロールを多く含む鳥皮やつくねより鶏モモ、鶏むねの焼き鳥がたんぱく質が豊富でおススメです。

③冷ややっこ
質の良いたんぱく源になります。

④枝豆
ついつい食べる量が増えてしまうからかえって心配・・・と思われるかもしれませんが、枝豆はカロリーは低めであることと、たんぱく質が豊富なので、血糖値の上昇を抑制します。また、さやに入っていると食べるのに時間がかかるのも良いです。ピーナッツも殻無しより、殻付きのほうが良いですよ。

⑤焼き魚
刺身も悪くありませんが、醤油のつけ方によっては高塩分食になってしまいます
焼き魚だと比較的塩分量も抑えられます。できれば骨付きだと食べるのに時間がかかるのでなおおすすめです。

⑥おでん
大根やこんにゃく、こんぶ、卵、厚揚げなどは低カロリーなのでおつまみに良いでしょう。

⑦海草料理
海草類は他に摂取した食物の脂肪や糖分と結合して排出する作用があること、お腹で膨れやすいことからかなりおすすめです。海草サラダ、もずく酢、めかぶ等は積極的に取り入れましょう。

⑧アヒージョ
熱したオリーブオイルに入れて作るアヒージョは低炭水化物食です。オリーブオイルはオレイン酸という脂肪酸を豊富に含み、血管壁につきにくい質のよい油なので、ダイエット中でも取り入れて欲しい油になります。

ダイエット中にNGの居酒屋のおつまみ8選

①ポテトフライ
炭水化物×脂肪は血糖値も上昇しやすく、カロリーも高いのでやめましょう。

②南瓜(かぼちゃ)サラダ
南瓜サラダやポテトサラダはサラダと言っても糖分が多いのでなるべく生野菜のサラダにしましょう。

③いかの塩辛
塩辛や漬物など塩を多く使用するつまみはどうしてもアルコールが進みます。また、アルコールを摂取すると血圧が上がりやすくなる上に、高塩分食では血管をだめにするばかりです。

④スイーツ系
糖分の塊とも言える甘いスイーツは飲んだ時は我慢しましょう。

⑤ピザ
ピザの生地は小麦粉です。血糖値を上昇しやすくする上に、チーズのトッピングで高カロリーです。

⑥パスタ
パスタも血糖値を上昇させやすい炭水化物です。注意が必要なメニューです。

⑦フルーツ盛り合わせ
フルーツに含まれる食物繊維自体は血糖値を下げることや腸内環境を整える効果もあるのですが、フルーツには果糖がたくさん含まれています。血糖値の上昇速度が速い食品になるので、アルコールと一緒に摂るのは控えたほうが良いでしょう。次の日の朝に、アルコールを分解する際に身体で破壊されたビタミンを補うために取り入れるのは良いですよ。

⑧締めのお茶漬けやラーメン
アルコールが入ると一時的に低血糖になるので、なんとなく飲んだ後空腹感を感じることでしょう。そこで、血糖値が上昇しやすい炭水化物を摂ると反動的にすごい勢いで血糖値が上昇しますので肥満まっしぐらです。

まとめ

ハイボールがダイエット中でも飲めるか?という点ですが、結局のところ、量には注意が必要ということですね。それから、合わせる食べ物にも工夫が必要です。

ダイエットだから一切お楽しみも遮断してストイックにする・・・ではなく、上手な食品選びを身に付けて、楽しく長く続けられるようにすることが大切ですね。

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栄養士の資格を活かして、美容関係の仕事をしています。

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