アジフライをはじめとした揚げ物は、カロリーが気になってダイエット中に避けている方が多いのではないでしょうか。
しかし、食事制限ばかりをしていると、ストレスがたまってしまいますよね。元々揚げ物が大好きな人が、ダイエット中に一切揚げ物を食べない……なんて過酷なダイエットを続けるのは難しいでしょう。
そこで紹介したいのが『アジフライ』。アジフライは、比較的ヘルシーに食べることができる揚げ物だと知ってしましたか?
サクサクの衣にふわふわした身が美味しいアジフライでは、十分に満足感を得ることができるでしょう。ダイエット中に揚げ物を食べたくなったら、ぜひ、アジフライをチョイスしてくださいね。
今回の記事では、アジフライの栄養成分や他のフライとの比較、太りにくい食べ方を紹介していきます。
アジフライのカロリー・糖質量など栄養成分は?
一般的なアジフライ1尾の栄養は、次の通りです。
重量は、おおよそ90g程度です。
・カロリー:196kcal
・タンパク質:15.6g
・脂質:11.2g
・炭水化物:6.3g
・糖質:6.0g
・塩:2.3g
フライは、衣が油をよく吸うため、脂質は高めです。
塩分は、味付けに使うソースによって異なりますので、塩分が気になる方は減塩ソースなどを使いましょう。
とんかつやエビフライにもいえることですが、アジフライは、大きさに個体差がでます。おおよそ200kcal程度ですが、一概に一切れの栄養素を語ることはできない面もあるので概算であること覚えておいてください。
カロリーを気にする場合は、小さめのアジフライを選び、衣は薄めかどうかをチェックしましょう。
■注目しておきたいアジの栄養
アジには、DHAとEPAが含まれています。DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸です。
DHAとEPAは魚に含まれる油で、私たち人の体内で作ることができない必須脂肪酸の一種です。私体が体内で作ることができないということは、食べ物に頼るしかありません。
EPAは血液サラサラ効果(血管や血液に働きかけて健康増進)があり、DHAは脳や神経などに必須となるため、乳幼児の脳や神経の発達に欠かせない栄養素です。
魚が嫌いな方は、DHAやEPAは不足してしまいます。青魚に多く含まれるので、アジやサバ、カツオなどをしっかり食べてDHAやEPAを補いましょう。
■タンパク質、ビタミンB2、B6にも注目!
アジフライには、タンパク質、ビタミンB2、B6などが含まれています。それぞれの役割は次の通り。
タンパク質は、筋肉や髪の毛を作る栄養素で、ダイエットをしている方ならご存じの、非常に重要な栄養素です。タンパク質が不足していては、せっかくの筋トレも台無しになってしまいますから、不足ないように食べることを心掛けてください。
ビタミンB2は、脂質の代謝に必要な栄養素です。脂質をたくさん摂取すると、ビタミンB2の必要量が増加します。
ビタミンB6は、皮膚炎を予防したり、筋肉や血液を作るときに働き栄養素です。こちらも、私たちの美容と健康に欠かせない栄養素です。
冷凍食品のアジフライのカロリーや栄養成分
次に、手軽に食べることができる冷凍食品のアジフライの栄養をみていきましょう。冷凍食品の大手マルハチニロが発売しているアジフライの栄養成分は次の通りです。
製品1個(18g)当たり
・カロリー:72kcal
・タンパク質:1.8g
・脂質:5.2g
・炭水化物:4.5g
・食塩相当量0.3g
こちらの商品は、1個あたりのサイズが18gと非常に小さめです。小分けにして食べることができるので、カロリーコントロールがしやすいのではないでしょうか。
マルハニチロからは、「あじフライ具たくさんタルタルソース添え」という商品も発売されています。こちらは、アジフライそのものの栄養は大きくことなりませんが、付属のタルタルソースをかけることで、大幅にカロリーがアップしてしまいます。
そのため、タルタルソース付きの商品を間違って買わないように注意が必要です。
ローソンのアジフライのカロリーや栄養成分
ローソンには、コロッケや唐揚げと同じようにアジフライが売られています。
ローソンのアジフライの栄養成分値をみてみましょう。
・カロリー:204kcal
・タンパク質:13.3g
・脂質:10.1g
・炭水化物:15.0g
ローソンでは、原料のサイズをアップし、肉厚のよい仕上がりになるように商品を開発したそうです。アジは船の上で凍らせているため、鮮度のようアジを使用しています。
カロリーは204kcalと、一般的なアジフライと大きな差はありません。
アジフライのカロリーは高い?低い?
アジフライと、ほかの揚げ物、アジの塩焼きと栄養成分を比較してみましょう。
食べ物 | カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 |
アジフライ(1尾90g) | 196kcal | 15.6g | 11.2g | 6.3g |
とんかつ(1枚135g) | 463kcal | 21.4g | 36.3g | 8.6g |
イカリング(100g) | 329kcal | 12.1g | 20.3g | 24.5g |
エビフライ(3本48g) | 292kcal | 9.1g | 20.3g | 18.1g |
カキフライ(3個60g) | 171kcal | 6.0g | 11.0g | 11.2g |
ささみカツ(1本51g) | 105kcal | 9.9g | 5.7g | 2.9g |
アジの塩焼き(90g) | 82kcal | 17.9g | 3.0g | 0.1g |
こうして比較してみると、アジフライは比較的ヘルシーな揚げ物といえるでしょう。
とんかつは、豚肉自体のカロリーや脂質が高いこと、イカリングは表面積が広いことからたくさんの衣や油がついていることから、カロリーも脂質も高くなっています。
カキフライやエビフライは、アジと同じくらいのカロリーにできると考えておいてよいでしょう。今回はエビフライを3尾で表にのせていますが、2尾にすればアジフライと同程度のカロリーになります。ただし、カロリーや脂質は衣の分厚さで大きく数字が異なることに留意しておきましょう。
ささみカツは、ささみそのものが高たんぱくであること、大きさをコントロールしやすいことから、アジフライよりもダイエット中に適した揚げ物といえます。
アジの塩焼きは、アジフライの1/2程度のカロリー、1/4程度の脂質です。さらに、炭水化物は1/60しかありません。揚げ物が食べたいとき、塩焼きでは物足りないかもしれませんが、塩焼きは最もヘルシーな食べ方であることを覚えておきましょう。これは、アジに限らず、すべての食材にいえることです。
アジの塩焼きとアジの栄養成分値の差は、「衣がついていること」と「油であげていること」の差。この2つの差から、フライはダイエットに不向きな料理方法であることがわかりますね。
ダイエット中にアジフライを食べても太らない方法7個
衣をつけて、油で揚げることから、低カロリーではないアジフライ。
しかし、我慢してばかりではストレスは溜まる一方…。
太らないために、美容健康のために、アジフライや揚げ物を食べる時に実践しておきたいことを7つご紹介します。
■①脂肪代謝を助けるビタミンB群をしっかり摂る!
炭水化物(糖質)や脂肪の代謝には、ビタミンB群が必要です。
代謝とは、化学反応と同じ仕組みでおこり、反応を起こすためには「酵素」や「補酵素」というものがなければなりません。
ビタミンB群は酵素や補酵素として、代謝になくてはならないものなのです。肉や魚、チーズ、などの動物性食品は、ビタミンB群を多く含むので、アジフライそのものにもビタミンB群は含まれています。
しかし、動物性食品は、脂肪やカロリーが高めのものも多いのがデメリットです。
カロリーをカットしながらビタミン B群をとるには、マイタケやエリンギなどのきのこ類を食べましょう。きのこは、そのもののカロリーがとても低いため、蒸して火を通した後に、ヘルシーなドレッシングをかけて食べるのがおすすめです。
■②食物繊維が豊富な食品を一緒に食べる
野菜、海藻、きのこなどの食物繊維を豊富に含むものを一緒に食べるようにしましょう。アジフライとピッタリなのは、キャベツですね。キャベツは、揚げ物の添えとしてよく登場する食品ですので、必ず食べるようにしてください。
というのも、食物繊維には、脂肪の吸収を抑えるはたらきがあります。
トクホでも使われている「脂肪の吸収を抑える」という表現は、食物繊維の働きに対しての文言です。
■③夕食に食べないようにする
揚げ物は夕食のメインディッシュになることが多いと思いますが、できるだけ夕食に食べないように工夫しましょう。夜に高カロリーな食事をとると、カロリーが消費されないために、体脂肪として蓄積されやすくなります。
また、起床後すぐに食べてしまうと、胃腸に負担がかかってしまうため、昼食にたべることをおすすめします。
■④ソースに気を付ける
アジフライやとんかつなどを食べる際は、ソースにも気を付けましょう。ウスターソースは、100あたり25g以上の糖質を含んでいます。
1回あたり、15g程度しか使わないソースですが、ソースでカロリーや糖質をとってしまうと、少し損した気分になりませんか?
・ゆずコショウ
・梅肉
・しそ
・レモン汁
などで味付けを行いましょう。
■⑤パン粉を付けて焼くのもおすすめ
油で揚げることから、『フライ』と名前がつくのですが、パン粉をつけて焼いても、アジフライを作ることは可能です。
油の中に入れる調理よりも、焼くほうが吸油率を下げることができるのです。
■⑥パン粉にアクセントを加える
パン粉に、粉チーズやシソ、梅肉などを刻んで入れると良いでしょう。パン粉は、糖質の塊ですから、パン粉が減った分だけ糖質をカットすることができます。
■⑦できるだけ揚げたてを食べる
アジフライ等の揚げ物を食べる際は、家で料理するか、定食屋などで食べましょう。お惣菜などを買ってきて食べると、酸化した油をとってしまう原因になるためです。
油は、時間とともに酸化する性質を持っています。自宅で新しい油を使って揚げるか、信頼できるお店を見つけておくこともポイントです。
ダイエット中におすすめのアジフライの食べ方レシピ
アジフライを揚げ焼きにする方法をご紹介します。
<材料>
アジ、小麦粉適量、卵1個、パン粉適量、油
<作り方>
①アジを3枚おろしにする。おろしてあるものを購入してきても良い。
②アジに塩をふって、水気をとる。水気がでてきたらキッチンペーパーで吸い取る。
③味に小麦粉、溶き卵、パン粉を付ける。
④フライパンに油を熱し、多めの油で焼く。フライパンの大きさにもよりますが、1切れ揚げ焼きにするためには、大さじ1~2程度の油を使用する。
使用した油すべてを吸わせるわけではないので、衣に色がつく程度を目安に焼きましょう。
まとめ
アジフライは、揚げ物の中では比較的ヘルシーな揚げ物といえます。とんかつやイカリングを食べるくらいなら、アジフライを食べましょう。
しかし、アジフライも揚げ物なので、食べすぎは太る原因になります。どうしても揚げ物が食べたくなってしまったときは食べても良い、程度の認識にしておくのがベストです。
揚げ物を食べるときは、野菜を一緒にたくさん食べる、ソースで無駄なカロリーをとらない、寝る前や夜ご飯で食べない、などに注意してください。
ダイエットは、一日で成功するものではありません。ダイエットを長続きさせるためにも、ストレスを溜めすぎない食べ方やコツを学んでおくことが重要です。
栄養士の資格を活かして、美容関係の仕事をしています。