ケトルベルの使い方と効果的な筋力トレーニング方法12選[初心者向け]

ケトルベルの使い方と効果的な筋力トレーニング方法12選[初心者向け]

様々なトレーニングに使える「ケトルベル」。プロスポーツ選手などアスリートが取り入れています。そんなケトルベルの選び方・使い方・効果的な筋トレ方法について初心者でもわかるように詳しく解説しています。ケトルベルをトレーニングにぜひ取り入れましょう。


筋力トレーニングをおこなう上でバーベルやダンベルといったフリーウエイトを使用している方は多いと思いますが、ケトルベルを使用した筋力トレーニングをおこなっている方はまだ限られています。

しかし、使いこなせるようになると他の器具にはない独特の負荷がかかることから、さまざまなジャンルのアスリートがパフォーマンスアップのために、またボディビルダーなど、他の競技者との差をつけたい方がおこなっているのがケトルベルトレーニングです。

ケトルベルは重り部分に持ち手のついた独特な形状をしており、しかもその持ち手は太くて握りにくいため、扱うには一定のテクニックを必要とする器具でもあります。

そこで、本記事ではケトルベルの特徴や選び方、ケトルベルトレーニングによってもたらされる効果など、ケトルベルを使ったトレーニングについてじっくりと説明していきます。

ケトルベルの特徴

ケトルベルはロシアに古くから伝わる伝統的なトレーニング器具として知られており、重りに持ち手のついた形状から、ダンベルやバーベルとは違い「スイング」の動作をおこなうことで筋肉へ刺激を与えることができるという特徴があります。

ケトルベルをスイングすることで全身を使た動作となるため、筋肉だけではなく心拍数を上げて代謝を高めやすいという特徴もあり、消費カロリーが大きくなるというメリットからダイエット目的のエクササイズとしても関心が高まっています。

また、ケトルベルを普及させるために活動している組織がいくつか存在しているという点も、バーベルやダンベルと違ったユニークな点であるといえます。

ケトルベルの選び方3つのポイント

ケトルベルを使ったトレーニングをおこなう場合、重量設定が重要なポイントとなります。ここでは、ケトルベルの選び方や重量設定について説明します。

①持ち手を確認して扱いやすさを確かめる
ケトルベルは製品によって持ち手の太さがそれぞれ異なっています。特に女性の方がケトルベルを扱う場合は持ち手が細いタイプを選ぶと良いでしょう。自分の手に合わない太さのケトルベルを購入してしまうと、握力ばかり使ってしまうばかりか、落下による思わぬ怪我を負ってしまうリスクもあります。

②重量
ケトルベルを購入する場合、特に初心者の方は重量設定にすごく迷います。トレーニング初心者の場合は、以下の重量を基準とすると良いでしょう。

トレーニング初心者・標準的な体格の場合)
 男性・・・12㎏
 女性・・・4㎏

上記の重量を基準として、自分の筋力にあった最適な重量設定となるように調整してみましょう。はじめから重すぎたり軽すぎたりすると十分なトレーニング効果が得られませんので、ケトルベルを設置してあるスポーツジムなどで試すことができればベストです。

また、迷ってなかなか重量設定が決まらないという方には、重量が調節できるモデルもありますので、はじめからそちらを購入するのも良いでしょう。

③両手用・片手用を用意しておく
ケトルベルは、トレーニング種目によって両手で扱う場合と片手で扱う場合があります。ケトルベルで複数のトレーニング種目をおこないたい場合は、トレーニング種目に適したサイズのケトルベルを用意しておくと良いでしょう。

ケトルベルの効果7つ

①全身のパフォーマンスが向上する
ケトルベルは、スイングの動作をおこなうことで全身を使って動作をおこなう必要があります。そのため、特定の筋肉だけではなく心肺機能の向上や全身の連動性が高まりますので、瞬発力や筋力アップといった全身のパフォーマンスを向上させる効果があります。

②筋肉を成長させやすい
ケトルベルの動作は「てこの働き」によって筋肉の緊張時間が長くなるという特徴があります。そのため、動作中は筋肉を刺激されている状態が長くなりますので、筋肉を成長させやすいという効果があります。

③関節を痛めにくい
ケトルベルトレーニングの動作中は、ケトルベルを動かすポジションによって持ち手の下にある重りが自由に動くため、重心が常に真下へ来るようになっています。そのため、アームカールなど腕を曲げた状態でも関節に無理な負荷がかかりにくいため、関節を痛めにくくしっかりと筋肉へ効かせる効果があります。

④心肺機能の向上
ケトルベルのトレーニングは、筋肉への刺激だけでなく体のエネルギー消費量が大きいという点があります。そのため、ケトルベルトレーニングは心肺機能の向上にも大きな効果を発揮し、心肺機能の向上と筋力の強化を両立させることができるという特徴もあります。

⑤ダイエット効果がある
ケトルベルは前述したように、心肺機能の向上と筋力の強化を両立させることのできるトレーニングですので、消費カロリーも非常に大きくなります。そのため、脂肪燃焼効果が期待できますので、ダイエットを目的とする方には最適なトレーニングとなります。

また、ケトルベルによる筋トレ効果によって体の筋肉量を増加させることができますので、基礎代謝量の向上につながるため、痩せやすい体へと体質を変化させていくことができるという効果も併せ持っています。

⑥運動機能の向上
ケトルベルは特定の部位のみを動作させることによって筋肉を鍛えるのではなく、基本的に全身を連動させて動作をおこなうという特徴があるため、運動機能の向上につながります。ケトルベルによってスポーツ選手が体幹を鍛えたり、全身を連動させる動作を鍛えることでパフォーマンスアップにつながる効果があります。

⑦自宅で簡単にトレーニングができる
ケトルベルはスペースさえあれば自宅でも簡単にトレーニングをおこなうことができます。スポーツジムへ行けない日なども、ケトルベルひとつで全身のトレーニングをおこなうことができます。また、バーベルなどと違って保管場所が省スペースで済むというのも魅力です。

ケトルベルの基本的な使い方2つ

ケトルベルにはダンベルやバーベルとは違った独特の使い方があります。まずは、ケトルベルの基本的な使い方2つについて学んでいきましょう。

①スイング

スイングはケトルベルを振り子のように振る動作を繰り返すことによって体を鍛える動作のことを指します。

<鍛えられる部位>
腹筋・背筋などの体幹、三角筋、ハムストリングス、大殿筋など

<スイングのやり方・フォーム>
ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します。軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます。ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます。ケトルベルを振り上げる位置は胸の高さを目安にして、同様の動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します
2. 軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます
3. 引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます
4. 振り上げる位置は胸の高さを目安にしましょう
5. 1~4の動作を繰り返します。

②スナッチ

スナッチは、スイングの発展形となっている動作であり、スイングによって振り上げたケトルベルを体に引き寄せる(ハイプル)までおこなうことでスナッチとなります。スイングと異なり、スナッチは少し難易度の高い動作ですので、怪我をしないように軽めのケトルベルで安全性を高めた状態で練習するのが良いでしょう。

<スナッチのやり方・フォーム>
ケトルベルを片手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します。軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます。ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます。

ケトルベルを胸の高さまで引き上げたらそのまま体の方へ引き寄せて手の甲でキャッチするようにしましょう。キャッチの動作がスムーズになるように意識しながら動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを片手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します
2. 軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます
3. ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます
4. ケトルベルを胸の高さまで引き上げたらそのまま体の方へ引き寄せて手の甲でキャッチします。
5. 1~4の動作を繰り返します。

ケトルベルの筋力トレーニング方法12選

ケトルベルの筋トレ方法について紹介していきます。初心者の方は、まずは基本動作であるスイングから練習をはじめ、慣れてきたらスナッチや他のトレーニング種目へ移行されることをおすすめします。

①スイング

スイングはケトルベルトレーニングの中で基本動作となるトレーニング方法です。初心者の方は、まずはスイングを正しいフォームでおこなえるようにしっかり練習すると良いでしょう。

<鍛えられる部位>
全身の筋肉(特に体幹)

<推奨される重量>
※両手持ち
男性・・・12㎏~
女性・・・4㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します。軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます。ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます。ケトルベルを振り上げる位置は胸の高さを目安にして、同様の動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します
2. 軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます
3. 引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます
4. 振り上げる位置は胸の高さを目安にしましょう
5. 1~4の動作を繰り返します。

②スナッチ

スイングができるようになってきたら、次はスナッチへ挑戦してみましょう。ケトルベルを振り上げながら体へ引き寄せる独特の動作がありますので、怪我をしないように軽めの重量でトレーニングを開始するのが良いでしょう。

<鍛えられる部位>
全身の筋肉(特に体幹)

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを片手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します。軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます。ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます。ケトルベルを胸の高さまで引き上げたらそのまま体の方へ引き寄せて手の甲でキャッチするようにしましょう。キャッチの動作がスムーズになるように意識しながら動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを片手で持った状態から、足を肩幅に開いた状態で直立します
2. 軽く膝を曲げた状態で股の間にケトルベルを引き込みます
3. ケトルベルを引き込んだ反動で全身を連動させながらケトルベルを前方へ振り上げます
4. ケトルベルを胸の高さまで引き上げたらそのまま体の方へ引き寄せて手の甲でキャッチします。
5. 1~4の動作を繰り返します。

③ワイドスクワット

ケトルベルを使用した下半身トレーニングのひとつとして「ワイドスクワット」があります。このトレーニング方法によって下半身全体が鍛えられるのはもちろん、ケトルベルを保持し続けるための体幹も同時に鍛えられます。

<鍛えられる部位>
大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、体幹など

<推奨される重量>
※両手持ち
男性・・・14㎏~
女性・・・8㎏~

<トレーニング回数>
8~12回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅より広く開いた状態で直立します。その際、つま先は外に向けておきましょう(約45度)。ケトルベルは股の間でぶら下げるように両手で保持した状態で、背筋を真っすぐに保ったまましゃがんで腰を下ろします。深くしゃがみ込んだ状態から元に戻る動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを両手で持った状態から、足を肩幅より広く開いた状態で直立します
2. つま先は外に向けておきます約45度)
3. ケトルベルは股の間でぶら下げるように両手で保持した状態で、背筋を真っすぐに保ったまましゃがんで腰を下ろします
4. 深くしゃがみ込んだ状態から元に戻る
5. 1~4の動作を繰り返す

④クリーン

スナッチの動きを習得すれば、応用編のクリーンにもチャレンジすると良いでしょう。クリーンは三角筋や上腕を特化して鍛えることができますので、腕周りの筋肉量を増やしたい方に最適なトレーニング方法だといえます。

<鍛えられる部位>
三角筋、上腕

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
片手でケトルベルを持ちます。両足を肩幅に開いてやや前傾した状態で直立します。ケトルベルは股の間でぶら下げるように片手で保持しましょう。軽く膝を曲げた状態から勢いをつけて肘を曲げながらケトルベルを胸元へ引き上げます。ケトルベルは胸元の位置でスナッチの要領で手首を返します。元の軌道でケトルベルをゆっくりと下ろしていく動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. 片手でケトルベルを持ちます
2. 両足を肩幅に開いてやや前傾した状態で直立します
3. ケトルベルは股の間でぶら下げるように片手で保持しましょう
4. 軽く膝を曲げた状態から勢いをつけて肘を曲げながらケトルベルを胸元へ引き上げます
5. ケトルベルは胸元の位置でスナッチの要領で手首を返します
6. 元の軌道でケトルベルをゆっくりと下ろしていきます
7. 1~6の動作を繰り返します

⑤ラテラルスイング

スイングの動作を応用して、捻りを加えた動作をおこなうのがラテラルスイングです。スイングと同様に全身の筋肉を鍛える効果がありますが、捻りを加えることで腹斜筋を特に鍛えることができるトレーニング方法です。

<鍛えられる部位>
腹斜筋、体幹など

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
※左右に持ち替えて動作をおこないます。
右手でケトルベルを持ちます。両足を肩幅に開いて直立し、腰と膝を少し曲げておきましょう。背筋を真っすぐ保った状態で体の軸を意識しながら、ケトルベルを右斜め上へスイングしましょう。ケトルベルは肩の高さまで持ち上げたら、元の軌道を描くようにケトルベルを戻していきましょう。ケトルベルを反対側の手に持ち替えて、同様の動作を繰り返します。

―トレーニング方法のまとめ―
1. 右手でケトルベルを持ちます
2. 両足を肩幅に開いて直立し、腰と膝を少し曲げておきます
3. 背筋を真っすぐ保った状態で体の軸を意識しながら、ケトルベルを右斜め上へスイングします
4. ケトルベルは肩の高さまで持ち上げたら、元の軌道を描くようにケトルベルを戻していきます
5. ケトルベルを反対側の手に持ち替えて、1~4の動作を繰り返します

⑥レネゲードロウ(プランクロウ)

ケトルベルを片手ずつ持ち、腕立て伏せの姿勢から片方のケトルベルを体に引き寄せていく動作をおこなうのがレネゲードロウ(プランクロウ)です。ケトルベルを体に引き寄せるローイングの動作によって背中の筋肉を鍛える効果がありますが、片方の腕を上げている間は姿勢が崩れないように体幹の筋肉の強く刺激されるという特徴があります。

<鍛えられる部位>
僧帽筋、広背筋、三角筋後部、体幹など

<推奨される重量>
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~
※上記はケトルベル一個あたりの重量です。この種目はケトルベルを一つずつ両手に持って動作をおこないます。

<トレーニング回数>
10~12回 × 3セット

<やり方>
両手に一つずつケトルベルを持った状態で、腕立て伏せの状態をつくりましょう。片側にあるケトルベルを、肩が上がらないよう姿勢を真っすぐ保ちながら、体へ引き寄せていきます。背中側にある筋肉の収縮をしっかり感じるよう、体へ行き寄せた状態で1~2秒程度静止するとより効果的です。体へ引き寄せたケトルベルをゆっくり元の位置へ戻していきます。反対側の手も同様の動作をおこない、交互に動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. 両手に一つずつケトルベルを持った状態で、腕立て伏せの状態をつくります
2. 片側にあるケトルベルを、肩が上がらないよう姿勢を真っすぐ保ちながら、体へ引き寄せていきます
3. トレーニング効果を高めたい方は、背中側にある筋肉の収縮をしっかり感じるよう、体へ行き寄せた状態で1~2秒程度静止します
4. 体へ引き寄せたケトルベルをゆっくり元の位置へ戻していきます
5. 反対側の手も同様の動作をおこない、交互に動作を繰り返します

⑦ストリクトプレス

肩に担いだケトルベルを、ショルダープレスの要領で真上に持ち上げる動作がストリクトプレスです。三角筋を鍛える動作自体はショルダープレスと同様ですが、ケトルベルで動作をおこなうことでトレーニング強度が上がり、三角筋とあわせて全身の筋肉を鍛える効果があります。

<鍛えられる部位>
三角筋、全身の筋肉

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを片手で持った状態で肩に担ぎ、足を肩幅に開いておきましょう。その際、ケトルベルは球体面が手の甲へ当たっている状態です。ケトルベルを肩に担いだ状態から真上に持ち上げます。肘は伸ばし切らず、少し曲げたままの状態でゆっくりと元の位置に戻していきましょう。一定の回数をこなしたら、ケトルベルを持ち替えて反対側も同様の動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. トルベルを片手で持った状態で肩に担ぎ、足を肩幅に開いておきます
2. ケトルベルは球体面が手の甲へ当たっている状態です
3. ケトルベルを肩に担いだ状態から真上に持ち上げます
4. 肘は伸ばし切らず、少し曲げたままの状態でゆっくりと元の位置に戻していきます
5. 一定の回数をこなしたら、ケトルベルを持ち替えて反対側も同様の動作を繰り返します

⑧ゴブレットスクワット

ゴブレットスクワットは、ケトルベルを胸の前に抱えた状態でおこなうスクワットです。ケトルベルを抱えたしっかりしゃがみ込むことで下半身の筋肉強化だけでなく、股関節など下半身全体の可動域を広げたり、全身の連動性を高める効果があります。

<鍛えられる部位>
大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス、体幹など

<推奨される重量>
※両手持ち
男性・・・14㎏~
女性・・・8㎏~

<トレーニング回数>
10~15回 × 3セット

<やり方>
足を肩幅に開いた状態で直立します。つま先は少し外側に向けておきましょう。ケトルベルのグリップ部分の両端を握った状態で胸の前で抱えるように持ちましょう。背筋は真っすぐ保ったまま、スクワットの要領で深くしゃがみ込みます。しゃがみ込んだ状態から、床を踏み込むようにしてゆっくりと起き上がる動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. 足を肩幅に開いた状態で直立します
2. つま先は少し外側に向けておきます
3. ケトルベルのグリップ部分の両端を握った状態で胸の前で抱えるように持ちます
4. 背筋は真っすぐ保ったまま、スクワットの要領で深くしゃがみ込みます
5. しゃがみ込んだ状態から、床を踏み込むようにしてゆっくりと起き上がります
6. 1~5の動作を繰り返します

⑨デッキスクワット

デッキスクワットはゴブレットスクワットの発展形であり、スクワットの要領で深くしゃがみ込んだ状態からさらに仰向けになり、ブリッジをした後に起き上がるという強度の高いトレーニング方法です。スクワットによって下半身を鍛えられるだけでなく、腹筋や背筋をいった体幹をより強力に鍛えることができます。この種目は少し難易度が高いので、トレーニング中級者以上に適しているといえるでしょう。

<鍛えられる部位>
大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングス、腹直筋、脊柱起立筋など

<推奨される重量>
※両手持ち
男性・・・14㎏~
女性・・・8㎏~

<トレーニング回数>
8~12回 × 3セット

<やり方>
足を肩幅に開いた状態で直立します。つま先は少し外側に向けておきましょう。ケトルベルのグリップ部分の両端を握った状態で胸の前で抱えるように持ちましょう。背筋は真っすぐ保ったまま、スクワットの要領で深くしゃがみ込みます。次に、しゃがんだ状態からゆっくりと仰向けになりブリッジの体勢を取り、腰を床から浮かせた状態を作ります。腰を床へつけて仰向けの状態へ戻り、スクワットで起き上がる軌道を意識しながらゆっくりと元へ戻る動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. 足を肩幅に開いた状態で直立します
2. つま先は少し外側に向けておきます
3. ケトルベルのグリップ部分の両端を握った状態で胸の前で抱えるように持ちます
4. 背筋は真っすぐ保ったまま、スクワットの要領で深くしゃがみ込みます
5. しゃがんだ状態からゆっくりと仰向けになりブリッジの体勢を取り、腰を床から浮かせた状態を作ります
6. 腰を床へつけて仰向けの状態へ戻り、スクワットで起き上がる軌道を意識しながらゆっくりと元へ戻ります
7. 1~6の動作を繰り返します

⑩ターキッシュゲットアップ

ターキッシュゲットアップは仰向けの状態から、ケトルベルを真上に上げた状態をキープしながら起き上がる複雑で難易度の高いトレーニング方法です。難易度は高いですが、動作を習得すれば全身の筋肉を強力に鍛えることができるため、ケトルベルトレーニングの真骨頂ともいえるでしょう。

<鍛えられる部位>
全身の筋肉(高負荷)

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
8~10回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを右手に持った状態で、床に仰向けになります。その際、ケトルベルを持った手は腕を伸ばしたまま、右膝を立てておきます。(左脚はまっすぐに伸ばした状態です)次に、左手を床につけたまま、ゆっくりと上体を起こしていきます。(右手は常に真上に伸ばした状態をキープします)上体を起こしながら左膝をゆっくりとつけましょう。(ランジでしゃがんだような姿勢をイメージしてください)そのままゆっくりと起き上がり、直立する姿勢になる動作を繰り返しましょう。一定回数をこなしたら、ケトルベルを持ち変えて反対側も同様の動作を繰り返します。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを右手に持った状態で、床に仰向けになります
2. ケトルベルを持った手は腕を伸ばしたまま、右膝を立てておきます
3. 左手を床につけたまま、ゆっくりと上体を起こしていきます
4. 上体を起こしながら左膝をゆっくりとつけます
5. ゆっくりと起き上がり、直立する姿勢をとります
6. 元の軌道を描くように、仰向けの姿勢へと戻ります
7. 1~6の動作を繰り返します

⑪ワンアーム・シットアッププレス

ワンアームシットアッププレスは、仰向けの状態から上体を起こしてケトルベルを真上に持ち上げる動作で体幹と三角筋や上腕を鍛えることのできるトレーニング方法です。先に紹介したターキッシュゲットアップに必要な筋肉を鍛えるための練習メニューとしても良いでしょう。

<鍛えられる部位>
体幹、三角筋、上腕など

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
8~10回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを右手に持った状態で、両ひざを立てて床に仰向けになります。その際、ケトルベルは肩に担いだ状態に近くなるように保持します。クランチの要領で上体を起こした上体から、ケトルベルを真上に持ち上げる動作を繰り返しましょう。一定回数をこなしたら、ケトルベルを持ち替えて同様の動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを右手に持った状態で、両ひざを立てて床に仰向けになります
2. ケトルベルは肩に担いだ状態に近くなるように保持します
3. クランチの要領で上体を起こした上体から、ケトルベルを真上に持ち上げる動作を繰り返します
4. 1~3の動作を繰り返します

⑫ウインドミル(女性におすすめ)

ケトルベルを真上に持ちあげた状態で体を側屈させる動作によって腹斜筋や大殿筋、体幹など全身の筋肉を鍛えることができるトレーニングメニューです。腰のくびれを引き出してお尻周りのシルエットをはっきりさせる効果がありますので、シェイプアップ効果を期待される女性におすすめのメニューだといえるでしょう。

<鍛えられる部位>
腹斜筋、大殿筋、ハムストリングス、体幹など

<推奨される重量>
※片手持ち
男性・・・6㎏~
女性・・・2㎏~

<トレーニング回数>
8~10回 × 3セット

<やり方>
ケトルベルを右手に持ち真上に上げた状態で、足を肩幅より少し広く直立します。ケトルベルは真上の位置をキープしたまま、上体を左へ側屈させていきましょう。(腰が支点となるよう、下半身は直立した状態をキープしましょう)上体をゆっくりと戻していく動作を繰り返します。一定回数をこなしたら、ケトルベルを持ち替えて同様の動作を繰り返しましょう。

―トレーニング方法のまとめ―
1. ケトルベルを右手に持ち真上に上げた状態で、足を肩幅より少し広く直立します
2. ケトルベルは真上の位置をキープしたまま、上体を左へ側屈させていきます
3. 上体をゆっくりと戻していく動作を繰り返します
4. 1~3の動作を繰り返します

まとめ

ケトルベルトレーニングは全身を鍛えるトレーニングですので、トレーニングマシンのように可動域が限定されている筋力トレーニングと比較するときついと感じるかもしれません。

しかしながら、体幹を強力に鍛えながら全身を連動させる動作が身に付きますので、より体を大きくしたい方や全身を引き締めてシェイプアップしたい方など、幅広いニーズに対応できるトレーニングでもあります。

無理な重量で動作をおこなうと怪我のリスクがありますので、はじめは軽めの重量からじっくりと動作を習得していくようにしましょう。

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