腹筋の下腹部を鍛える筋力トレーニング方法12選と効果

腹筋の下腹部を鍛える筋力トレーニング方法12選と効果

下腹部は脂肪がつきやすく、締まった体を作るのは大変ですよね。その代わりに締まった下腹部はカッコよく見えます。腹筋の下腹部を効率的に鍛える筋力トレーニング方法とその効果について詳しく説明します。


カッコいいカラダの象徴と言えば、なんといっても「割れた腹筋」ですよね。6つに割れた腹筋はダイエットをしている人にとって憧れでもあり、目標でもあります。

ただ残念なことに、そんなに簡単に腹筋は割れません。特に腹筋の下部“下腹部”はなかなか脂肪が落ちず苦労している人も多い事でしょう。

腹筋運動をしていれば、そのうち割れてくるはず…なんて思ってないでしょうか?

どんなに腹筋運動をしてもなかなかお腹が割れないのは、腹筋について正しい知識を持っていないことが原因かもしれません。

ここでは効果的に下腹部を鍛えるための方法を紹介いたします。
まずは腹筋がどんな筋肉から形成されているのか仕組みを知り、下腹部を効率的に鍛えていきましょう。

腹筋の下腹部とは?腹筋の4つの部位

「腹筋」というのは一つの筋肉のことを差しているのではありません。
正式には、「腹直筋」・「外腹斜筋」・「内腹斜筋」・「腹横筋」が存在していて、それぞれが色々な役割を持っています。

①腹直筋

お腹の正面にあり、6つ(あるいは8つ)に割れる筋肉がこの腹直筋です。
腹直筋は、一本の縦に走る筋肉の途中で、横に走る腱画と呼ばれる繊維によって分けられています。筋肉が太くなっても腱画の部分は太くならないため、割れて見えるのです。

腱画の位置は生まれつき決まっているので、人によって6つだったり8つだったりと異なりますし、割れ方も様々です。なので、もともと6つに割れている人がどんなにトレーニングをしたとしても、8つには割れないのです。

腹直筋は、腰椎を屈曲させる働きをもちます。寝た姿勢から起き上がろうとした時など、カラダを丸めるような動作で力を発揮します。

②外腹斜筋 & ③内腹斜筋

外腹斜筋と内腹斜筋は、腹直筋の両サイド“ウエスト”部分にある筋肉で、表層に外腹斜筋、深層には内腹斜筋というように重なってついています。外腹斜筋と内腹斜筋がうまく連動して動き、カラダを捻る動作において主に力を発揮します。ウエストを引き締めたい場合は、この外腹斜筋と内腹斜筋を鍛えるとよいでしょう。

④腹横筋

腹筋群の最も深層にある筋肉が腹横筋です。お腹全体を包むようについており、姿勢を維持したりカラダを安定させるコルセットのような働きを持ちます。お腹をへこませるときに力を発揮します。

下腹部は主に腹直筋の下部のあたりを差しますが、ウエスト部分に脂肪がついていれば下腹部がより太く見えますし、深層の腹横筋が弱くなると腹部内部の圧力(腹圧)が低下し、お腹が出てきます。下腹部を引き締めるためには、腹直筋だけでなく腹筋群全体を鍛える必要があるのです。

腹筋群は太くなりにくい

腕を太くしたり、胸板を厚くするなど、筋肉はトレーニングを行うことによって筋線維が太くなっていき肥大していきます。

腹直筋も同じように太くすることで腱画との部分の凹凸が大きくなり、より割れて見えるようにはなるのですが、腹筋は元々が薄い筋肉なので、腕や脚のように鍛えても太くなりにくいのです。

腹筋の厚みは 1cm 運動選手などでも 2cm 程度といわれています。
トレーニングのみで筋肉を肥大させてシックスパックを作ろう!というのはなかなか難しいので、トレーニングと並行して有酸素運動などで腹部の脂肪を落とす必要があります。

太ると下腹部に肉が付きやすい理由

摂取したエネルギーはカラダ全体で使われるのに、余ったエネルギーは脂肪となって下腹部に多くつくのは何故なのでしょうか。

内臓を守るため

脳や内臓などを守る役割として存在しているのが骨です。脳を守るために頭蓋骨があったり、胴体の部分にある心臓や肺などの重要な臓器の周りには、それらを守るために肋骨があります。
一方、お腹周りにも内臓が多く存在しますが、胸より下には守ってくれる骨がありません。その代わりとして腹部に脂肪を蓄積させて、外部の衝撃から内臓を守ろうというカラダの仕組みがあり、そのため腹部には脂肪がたまりやすいのです。

カラダを守るためのお肉なのか!…と頭では重要性を理解できますが、やっぱり下腹部の脂肪は少ない方がいいですよね。

動いていないところはつきやすく落ちにくい

太ってきて体脂肪が増えてきても、指などの末端部は脂肪がつきにくいです。それは普段から良く動く部分だからです。

一方、下腹部はカラダのほぼ中心にあり、他の部分に比べるとほとんど動くことがありません。カラダの中心にいけばいくほど動かなくなるため、脂肪がつきやすく落ちにくいのです。

また、日常生活の動作程度では腹筋の活動量はとても少なく、意識して力を入れないと使われることがあまりないのです。

逆に、背筋は立っていたり姿勢を維持するために意識しなくても常に使われている筋肉です。そのため背筋側には脂肪はつきにくく、腹部側に脂肪がつきやすいのです。

腹筋の下腹部を鍛える筋力トレーニング方法12選

1. レッグレイズ

下腹部の代表的なエクササイズがレッグレイズです。
まずはこの種目から取り組んでみましょう。

①仰向けで寝ます。
②背中をぴったり地面につけ、膝をまっすぐ伸ばしたまま両足を地面から少し浮かせます。
③膝を曲げないように足を持ち上げていき、床と垂直になるところまで持ち上げましょう。
④垂直のあたりまで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。戻した時も地面から少し足を浮かせておきましょう。
⑤この動作を繰り返し行います。

10回×3セットを目安に行ってください。

強度を低くするために軽く膝を曲げて行ったり、強度を高めるために足の間に重りを挟むなどの方法で強度を変化させましょう。

意識するポイントとしては、脚を上下に動かしている際に腰を反らせない(地面から浮かさない)ように注意しましょう。腰を反らせてしまうと腹筋への刺激が少なくなってしまったり、腰の痛みに繋がります。動作中は常にお腹に力を入れることを意識して行いましょう。

2. Vシット

V字腹筋とも呼ばれるこのエクササイズは、腹筋上部と下部を同時に刺激するため、かなりハードです。

レッグレイズに慣れてきて、さらに強度を高めたい人向けのエクササイズです。

①仰向けで寝ます。両手はバンザイをするように頭上にあげましょう。
②カラダがVの字になるように、上体と両脚を同時に床と垂直になるところまで持ち上げます。この時、指先でつま先を触るような意識で持ち上げましょう。
③いけるところまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
④この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

勢いよく動作を行ってしまうと、腰を痛めてしまう可能性があります。反動を使わず動作をコントロールしながら、キチンとできる方のみチャレンジしてみましょう!

3. ハンギングレッグレイズ

レッグレイズをさらにハードに行う方法です。
鉄棒などのぶら下がれるものがある場合は、ぜひチャレンジしてみてください。

①鉄棒など頭上の高さに固定されたバーを両手で握りぶら下がります。
②膝をしっかり伸ばしたまま足を閉じ、両足を高く持ち上げます。この時、顔の前まで足を持ち上げるように意識すると強度が高まります。
③上げられるところまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
④この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

ハンギングレッグレイズも膝を曲げたり、脚に重りを挟んだり、脚を上げる高さによって強度を調節できます。まずは軽く膝を曲げた状態で、しっかりお腹を意識しながら行うことから始めましょう。

4. レッグツイスト

腹筋下部とウエスト部分に刺激が入るエクササイズです。

①仰向けで寝ます。
②背中をぴったり地面につけ、膝をまっすぐ伸ばしたまま両脚を床と垂直になるところまで持ち上げます。
③脚をできるだけ床と垂直の角度を保ったまま左側へ倒していきます。この時右肩が上がらないように気をつけましょう。
④地面ギリギリのところまで下したら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。戻ったら今度は右側へ倒していきましょう。
⑤この動作を左右交互に繰り返します。

左右に倒して1回とカウントし、10回×3セットを目安に行ってください。

外腹斜筋や内腹斜筋にも刺激が入るエクササイズです。脚を左右に倒す際は、できるだけ真横に倒すように意識して行いましょう。

5. ニートゥチェスト

座った姿勢でできる下腹部のエクササイズです。
強度が低いため、体力に自信がない人はこの種目から取り組んでみましょう。

①椅子に浅く腰掛けます。手はお尻の横に置き、椅子をつかんでカラダを安定させましょう。
②膝を曲げたまま、両足を地面から少しだけ浮かせます。
③上体を軽く後ろに倒し固定したまま、両膝を胸の方に近づけるように持ち上げていきます。この時、お腹を縮めるように意識して力を入れましょう。
④上げれるところまで行ったら、ゆっくり元の姿勢に戻します。この時、足は地面から浮かせたままにしておきましょう。
⑤この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

動作自体は簡単ですが、しっかりとお腹に力を入れるように意識しながら行ってください。

6. レッグリフト

天井方向に脚を持ち上げる方法で行う、今までと動き方の異なるエクササイズです。

①仰向けで寝ます。両手はカラダの横においてカラダを支えましょう。
②背中をぴったり地面につけ、膝を軽く曲げたまま両脚を床と垂直になるところまで持ち上げます。
③脚を天井方向に伸ばすように、お尻を持ち上げていきます。
④いけるところまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
⑤この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

動き自体は簡単そうにみえますが、ハードなエクササイズです。
しっかり動作のスピードをコントロールして、正しい動作で行うようにしてください。

7. ドローイン

腹横筋を鍛えるエクササイズです。

①仰向けで膝を90度に曲げて寝ます。
②頭と背中、お尻、脚の裏をぴったりと地面につけたまま、大きく息を吸ってお腹を膨らませます。
③口から息を吐きながらお腹をへこませていきます。

10回×3セットを目安に行ってください。

ドローインは、どこでも簡単に取り組むことができます。寝た状態に限らず、勉強中や仕事中に座った姿勢でも可能ですし、電車の中などでも誰にも気づかれることなく行うことができます。その際は、しっかり呼吸を意識しながら行ってみてください。

8. シッティング レッグキック

回数ではなく秒数で行うエクササイズです。

①両脚をまっすぐ伸ばし、座ります。手はカラダの後ろで床につき、カラダを支えます。
②両脚を地面から少し浮かせます。この時、膝が曲がらないようにしましょう。
③右脚を高く持ち上げていきます。行けるところまで持ち上げたら右脚を元の位置まで戻します。今度は左脚を同様に持ち上げていきましょう。
④バタ足をするように左右交互に連続して持ち上げていきます。
⑤この動作を繰り返します。

10秒×3セットを目安に行ってください。

動作中に腰が丸まってしまいやすくなりますが、腰を丸めてしまうと腹筋の力が逃げてしまいます。必ず背筋をまっすぐにした状態を保ったまま、脚を動かすようにしましょう。

体力がない人は、②の両脚を地面から少し浮かせた状態でキープするやり方でもOKです。その際もしっかり胸を張って背筋をまっすぐにしておきましょう。慣れてきたら動作をできるだけ速く行うことを意識すると効果が高まります。

9. ハンギングニーレイズ

鉄棒などのぶら下がれるものを活用し、下腹部を鍛えましょう。
ぶら下がりながら行うエクササイズにはハンギングレッグレイズという種目もありますが、ハンギングニーレイズの方が強度は低めです。

①鉄棒など頭上の高さに固定されたバーを両手で握りぶら下がります。
②膝をしっかり伸ばした姿勢から、両股関節と両膝を曲げて胸に膝をひきつけます。
③上げられるところまで持ち上げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
④この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

膝に重りを挟んで動作を行うことで強度が増します。しっかりと胸まで膝をひきつけられるようになったら重りを使ったり、ハンギングレッグレイズにチャレンジするなど強度を高めましょう!

10. リバースクランチ

レッグレイズでの腰の痛みなどが出る場合には、強度を少し下げたリバースクランチを行いましょう。

①仰向けで寝ます。
②背中をぴったり地面につけ、膝を90度くらいに曲げたまま両足を地面から少し浮かせます。
③膝の角度を変えないように意識しながら脚を持ち上げていき、膝が顔の前にくるように持ち上げましょう。
④持ち上げられるところまで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。戻した時も地面から少し足を浮かせておきましょう。
⑤この動作を繰り返し行います。

10回×3セットを目安に行ってください。

動作中、両手で下腹部を触り硬くなっているのを確認しながら行うと意識しやすいです。
レッグレイズに比べ膝を曲げている分、腰が反りにくく痛みが出にくいエクササイズです。その反面強度は低めになってしまいます。リバースクランチが楽にでき、腰に不安がないようであればレッグレイズを行うようにしましょう。

11. プランク

動作がなく姿勢をキープするだけで腹筋を刺激できるエクササイズであるプランクは、今や誰もが行う腹筋の基本種目となっています。

①うつ伏せになり、肩の真下に肘をつきます。前腕部は平行になるようにまっすぐ伸ばしましょう。膝をしっかり伸ばし腰幅程度に足を開き、つま先を地面につけます。
②腰を持ち上げ、頭・肩・腰・カカトのラインが一直線になるようにします。
③その姿勢のままキープしましょう。

20秒 ×3セットを目安に行ってください。

プランクもよく2分間姿勢をキープするというような長い時間キープさせる方法で行う人がいるようですが、それは効率的ではありません。長い時間キープできるということは、キープできるように姿勢を崩して行っている、要は楽な姿勢で行っているという可能性が高いのです。

正しく行えば20秒でもかなりつらく感じます。お尻の穴をぎゅっと占めるように意識することと、カラダのラインが一直線になるようにチェックしながら行いましょう。

12. バランスボール・プローンニートゥチェスト

バランスボールを活用すると、更にハードなエクササイズを行うことができます。バランスボールを持っている人はぜひチャレンジしてみてください。

①腕立て伏せの姿勢になり、両足をボールにのせます。
②股関節と膝を曲げ、お尻を高く上げながらバランスボールを胸のほうへ引き付けるように転がしていきます。
③いけるところまで転がしたら、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
④この動作を繰り返します。

10回×3セットを目安に行ってください。

ボールの移動距離を多くした方が強度が上がり、刺激が多く入ります。動作に慣れていない初めのうちは、すねのあたりでボールを動かすようにし、慣れてきたらつま先だけをボールに乗せて引き寄せるようにすると強度が高まります。

腹筋の下腹部トレーニングの効果3つ

1. 腰痛が解消する

腹筋が衰えることにより、腰への負担が増え腰痛を引き起こす原因となります。
さらに、腹部の脂肪が増えることで重心が前に傾き、それを保つために無意識的に腰が反る姿勢になるため、腰へのストレスが増してしまいます。

下腹部のトレーニングをすることにより、腹圧が高まったりお腹の脂肪が減り、腰痛を改善することにつながります。

また、腹筋上部のトレーニングの代表的なクランチやシットアップなどをすると腰が痛くなるという人は、下腹部のトレーニング方法を行ってみてください。
腰の痛みを感じずに腹筋を鍛えることができます。

2. 見た目が良くなる

下腹部をトレーニングすることで、腹圧が高まり姿勢が良くなります。
腹圧が弱まることで腰が丸まってしまったり、腹直筋が弱まることで骨盤の前傾(前に傾く)が強くなり腰が反った姿勢になったりします。腹直筋を鍛えることで骨盤の角度を安定させるので、猫背や反り腰などの姿勢の改善にもつながります。

また、脂肪がなくなることによってボディラインがすっきりするようになるので、全体的な姿勢も良く見えるようになるでしょう。

3. スポーツパフォーマンスの向上

スポーツのパフォーマンスを高めるためには、全身の筋肉を効率よく連動させて動作を行う必要があります。サッカーなら脚だけ、野球なら腕だけ鍛えていればいいわけではありません。

特に下腹部は、下半身から生み出した力が上半身に連動していくために必要な体幹部の安定性に関わってきます。下腹部が弱ければ、どんなに下半身から強い力を生み出しても体幹部で力が弱まってしまい、上半身にうまく伝わりません。

これは競技スポーツをしている人だけではなく、一般の方やスポーツ愛好者にも当てはまります。マラソンで大会出場を目指して頑張っていたり、少しでもタイムを縮めたいなどの目標があったり、サッカーや野球などの試合でいいプレーをしたいなど、パフォーマンスを高めたいと思っているのであれば下腹部のトレーニングを積極的に行うようにしましょう。

腹筋の下腹部を早く割るためのコツ7つ

1. 脂肪を落とすことが腹筋を割る近道

腹直筋を鍛えて筋肉を太くするよりも、お腹についている皮下脂肪を落とすことが腹筋を割るためには効果的です。

そのためには有酸素運動や食事コントロールによる体脂肪の減少にも取り組む必要があります。

腹筋がうっすら割れて見えるのは、男性の場合 体脂肪12% くらい、女性の場合は 20% くらいが目安です。女性の場合は体脂肪20%を下回ると生理不順などのカラダの不調をきたすことが多いので、無理に体脂肪を落とそうとするダイエットは禁物です。

2. 腹筋のエクササイズによっては腹筋下部への効果が薄い

腹筋を鍛えるエクササイズは数多くありますが、その中には腹筋上部に特に刺激が入るものと、腹筋下部に多く刺激が入るもの、脇腹に多く刺激が入るものなどそれぞれに違いがあります。

腹直筋は腱画により分かれているため、大きく動き動作に関わる部分と、少なく動きカラダを安定させる部分という二つの役割を、上部と下部で分けて行っています。

上半身を動かす腹筋のエクササイズは腹筋上部の筋肉が主に大きく動き、下部の筋肉はカラダを安定させる働きをするため、腹筋上部に多く刺激が入りやすいです。逆に、下半身を動かすエクササイズは腹筋下部の筋肉が主に大きく動き、上部の筋肉はカラダを安定させる働きをするため、腹筋下部により多く刺激が入りやすくなります。

目的としている部分に合わせてエクササイズを選択しましょう。

3. いつも同じ腹筋運動だけの単調なトレーニングでは効果が低くなる

皆さんは腹筋のエクササイズを何種類知っていましたか?
上体起こしの腹筋運動1種目だけでは、刺激に慣れてしまい筋肉の成長も思うように進みません。

他の部分のトレーニングと同じように、いくつもの種類を組み合わせながら行い、刺激に慣れないようにプログラムを立てるようにしましょう。

また、実際に腹筋運動をしていなくても、他の部位をトレーニングすることによって腹部はカラダを安定させるために使われます。腹筋運動だけでなく他の部位のトレーニングも並行して行うと効果的です。

4. 回数よりも負荷を強くして

筋肉を太くする(筋肥大させる)ためには、8~12回程度できる重さで行いましょう!と紹介されていることが多いです。

しかし、腹筋だけは何十回、何百回と、できるだけ多く行った方が効果があると思っている方が多いです。回数を多くしても筋肥大としての効果は薄く、筋持久力を高めるためのトレーニングになってしまい目的が異なります。

そのため、腹筋も同じ種目ばかりではなく、重量や強度を増やしていくプログラムを立てる必要があるということを理解しておきましょう。

強度が高くなるにつれ腰にかかるストレスが高まり、腰痛を発症してしまう場合がありますので、少しでも腰に痛みや違和感がある場合は強度を下げるか、種目を変えるなどして調整しましょう。

5. 電気刺激による腹筋運動はNG

「1分間で腹筋○○回やったのと同じ刺激を与えることができます!」と宣伝している、電気刺激による健康機器がありますが、残念ながら効果は低いでしょう。

たしかに筋肉は電気刺激によって収縮していますから筋肉への刺激はあると思いますが、筋肉を外部からの刺激で動かしていてはエネルギーを消費しませんので、痩せることはありません。

運動ができない状態(怪我をしている時など)の場合のリハビリとしては効果があると思いますが、そうでない場合は自分でしっかり運動を行う必要があります。

楽して効果が高いというものはありません。そのような商品は数多くありますが、謳い文句に惑わされないよう、まずは疑ってかかるようにしましょう。

6. お腹を出して、脂肪を揺らしてトレーニング

脂肪のついたお腹なんて誰にも見せたくない!と思う方がほとんどだと思いますが、運動中は服からお腹を出してトレーニングしましょう。

お腹を見ることによってより腹筋を意識しやすくなりますし、お腹が揺れることで脂肪の燃焼も高まります。

脂肪がついている部分は動かした方が脂肪燃焼効果は高いです。普段からお腹に力を入れたり凹ましたりなどこまめに動かすように意識するとよいでしょう。

7. 腹筋は毎日やっても大丈夫!

よく、トレーニングは週に2回〜3回程度が効果的で、間に休息をとりながら行ったほうがいいということが言われます。これは超回復という原理により、トレーニング後 24〜48時間程度休息をとることによってトレーニング以前より筋肉が成長するというものなのですが、腹筋はこれに当てはまりません。

胸や背中、脚などの大きな筋肉は、ハードなトレーニングを毎日してしまうと疲労が抜けなくなり、逆に弱くなってしまいます。しかし、腹筋は小さい筋肉なので、疲労が溜まりにくく毎日行っても大丈夫な筋肉なのです。毎日継続したほうが効果は高まります。他の部位のトレーニングがない日でも腹筋だけは欠かさずに行いましょう。

まとめ

腹筋を効果的に鍛えるには他の部位同様に様々なエクササイズを行ったり、負荷の設定を変えたりしながら、刺激に慣れさせないようにして継続する必要があります。同時に、有酸素運動や食事のコントロールを行い体脂肪を減らすことで、見事に割れた腹筋を作り上げることができます。

かっこいい割れた腹筋を作ることは簡単なことではありませんが、それだからこそカラダを鍛えていることの象徴になります。長期的に考え、トレーニングを継続していきましょう!

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この記事のライター

トレーナーとして活動しています。ダイエットやトレーニング方法についてお伝えします。

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