※この記事は、栄養士資格を持つライターが書いています。
なんとなくダイエットに良いイメージのあるキャベツ。本当にダイエットに使える食材なのでしょうか。
キャベツは、サラダにしたり、炒めものにしたり、使い勝手も良い食材なので、糖質制限ダイエット向きであれば、どんどん取り入れていきたい野菜ですよね。
キャベツは、もちろん糖質制限ダイエット中に使用しても良い野菜です。キャベツは糖質が低いうえに、食物繊維が豊富なので、ダイエットに最適といえます。
今回の記事では、キャベツがダイエットに向いている理由や、おすすめのキャベツの食べ方をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
キャベツ1玉の糖質量・カロリー・栄養成分は?
キャベツ1玉あたりと、100gあたりの栄養成分は次の通りです。
キャベツM寸1玉(1.02kg) | キャベツ(100g) | |
カロリー | 235kcal | 23.0kcal |
炭水化物 | 53g | 5.2g |
食物繊維 | 18.36g | 1.8g |
糖質 | 34.64g | 3.4g |
脂質 | 2g | 0.2g |
たんぱく質 | 13.2g | 1.3g |
ビタミンK | 795.6μg | 78.0μg |
ビタミンB1 | 0.41mg | 0.0mg |
ビタミンB2 | 0.31mg | 0.0mg |
ビタミンB6 | 1.12mg | 0.1mg |
葉酸 | 795.6μg | 78.0μg |
ビオチン | 16.3mg | 1.6mg |
ビタミンC | 418.2mg | 41.0mg |
カリウム | 2040mg | 200.0mg |
カルシウム | 438.6mg | 43.0mg |
マグネシウム | 142.8mg | 14.0mg |
キャベツはM寸であれば約1.02kgなのでその数字を使いましたが、個体差がかなりあるので、グラムで覚えておくほうがよいでしょう。
キャベツ100gは、カロリーが23kcalで、糖質量は3.4gです。
キャベツは糖質制限ダイエット中に食べて大丈夫?
キャベツの糖質含有量は少ないと言えます。
そのため、キャベツは糖質制限向きの野菜と言ってよいでしょう。そのうえ、旬の時期に左右されず、年中手に入りやすいので、その点からもダイエット中におすすめできる野菜です。低糖質でも、入手できる時期が限られてしまうと、ダイエットをしたいときに入手できない可能性があるためです。
抗酸化作用を持つビタミンC、骨を強くするカルシウム、むくみ予防になるカリウムなどを豊富に含んでいる点からも、美容と健康に良い食材といえます。
キャベツには、100g中1.8gの食物繊維が含まれています。食物繊維は便のかさを増して排便をうながしてくれる成分です。また、腸内では善玉菌のエサとなり、腸内環境のバランスを調えてくれます。
ダイエット中は食物繊維不足から腸内環境が悪くなってしまいがちです。しっかりと食物繊維をとって、腸内環境を悪化させないように対策をとりましょう。
食物繊維不足は、便秘の原因になるだけでなく、大腸がんの原因にもなっていることが統計的に明らかになっています。健康を維持するためにも、食物繊維の摂取は重要です。
キャベツと他の野菜の糖質量やカロリーを比較
キャベツと同じく、糖質とカロリーの低い野菜は次の通りです。
カロリー | 糖質 | |
キャベツ | 23.0kcal | 3.4g |
小松菜 | 14.0kcal | 0.5g |
ほうれん草 | 20.0kcal | 0.3g |
きゅうり | 14.0kcal | 1.9g |
もやし | 14.0kcal | 1.3g |
セロリ | 15.0kcal | 2.1g |
レタス | 12.0kcal | 1.7g |
キャベツとともに炒めたり、サラダにしやすいものを選びました。これらの野菜は糖質の低いキャベツよりも、さらに糖質量が低い野菜です。
そのため、キャベツと組み合わせるときも、ダイエットの強い味方となってくれるでしょう。
特に小松菜は、ビタミンやミネラルのバランスが良い食材で、緑黄色野菜です。小松菜はビタミン・ミネラル源として非常に優秀なので、いろいろな食材と組み合わせてみてください。もちろん、キャベツとの相性も悪くありません。
糖質制限ダイエット中のキャベツのおすすめの食べ方4つ
糖質制限ダイエット中におすすめのキャベツの食べ方をご紹介します。
■①キャベツから先に食べる
キャベツダイエットが流行したときに「キャベツでお腹を満たしてから食事をする」ことで、食べすぎを防止する方法が流行しました。これは、理にかなったダイエット方法で、「キャベツを食べることで満腹中枢を刺激して満腹感を感じる」ことができるのです。
生のキャベツを食べやすいサイズに切り、食事をはじめる10分前から食べ始め、少し空腹を満たしてから好きなものを食べるようにしましょう。
そうすることで、好きなものを満腹になるまで食べることができた、という満足感を得ることができるといわれています。
■②ドレッシングには糖質の低いものを選ぶ
野菜を生で食べると健康によさそう!というイメージがありますが、ドレッシングの種類に気を付けましょう。ドレッシングに糖質の多いものを使ってしまうと、それだけで糖質過剰になってしまいます。特にごまドレッシングのようなクリーミーなドレッシングには要注意です。
ドレッシングを選ぶ際には、糖質オフやカロリーの低いものを選ぶように心がけてください。
■③たんぱく源と一緒に食べる
キャベツは糖質制限ダイエットに良いですが、それだけで食べていると体に必要な栄養がいきわたりません。そのため、キャベツだけでなく、肉や魚、たまごと組み合わせた食べ方がおすすめです。
ベーコンやハム、ツナ、タマゴなどは気軽に使いやすいので、レパートリーを増やすために覚えておきましょう。
■④加熱するときは、スープにするのがベスト
キャベツに含まれているビタミンやミネラルの一部は、加熱すると流れ出てしまったり壊れてしまったりします。せっかくキャベツを食べるのだから、ビタミンやミネラルもできるだけたくさん食べられるように調理をしましょう。
その方法としては、スープや煮物など、できるだけ煮汁を一緒に食べることができるレシピを選択することです。そうすることで、流出してしまった栄養もまとめて食べることができますよ。
糖質制限ダイエット中にキャベツを食べるおすすめレシピ5つ
糖質制限ダイエット中におすすめレシピを5つご紹介します。
■①キャベツとささみのサラダ
<材料(2人分)>
・ささみ:1本
・キャベツ:80g程度
・アスパラガス:1本
・ごま:大さじ1
・ゴマ油:小さじ1
・しょうゆ:大さじ1
・しょうが:適量
・塩:適量
・砂糖:小さじ1/2
<作り方>
1. キャベツとアスパラガスを食べやすいサイズに切る。
2. 耐熱容器にキャベツとアスパラを入れ、3分程度レンジで加熱する。食べやすい固さになるまで調節する。
3. 耐熱皿にささみを入れ、3分程度加熱する。中まで火が通っているか確認し、火が通っていれば手でこまかく切る。
4. タレを作るため、すべての調味料を混ぜる。
5. 加熱したものがすべて冷めたら、調味料とあえて完成。
<レシピのポイント>
砂糖を使っているので、気になる方はラカントやパルスイートなどの人工甘味料に変えても良いです。しかし、今回のレシピでは小さじ1/2しか使用していないので、人工甘味料に抵抗がある方は砂糖を使ってもかまいません。
ダイエット中でもタンパク質はしっかりとる必要があるため、ささみを使いました。ささみの部分を、ツナやハム、ベーコンに置き換えてもバリエーションが広がります。
また、春キャベツが手に入る時期は、春キャベツを使うと食べやすく美味しいでしょう。
■②野菜たっぷりのコンソメスープ
<材料>
・キャベツ:4~5枚
・しめじ:1P
・たまねぎ:1個
・バター:10g
・水
・コンソメ
<作り方>
1. キャベツとたまねぎをスライスし、しめじは食べやすいサイズに切る。
2. 鍋を温めてバターを溶かす。
3. 鍋で野菜類を炒める。
4. 鍋のサイズにあわせて水を入れる。
5. コンソメをお好みの量で入れる。目安としては、水300ccに小さじ1~2程度にしましょう。塩コショウで味を調えて完成。
<レシピのポイント>
野菜類をバターで炒めることでコクがでて美味しくなり、食べ応えがあります。カロリーは少しアップしますが、糖質量は過剰に増えないため、バターを使って野菜を炒めておきましょう。ダイエット中はあっさりしたものを食べるため、「食べ応え」は気にしないことが多いのではないでしょうか。同じ料理でも、ちょっとした工夫で食べ応えのある仕上がりになりますよ。
■③キャベツとアボカドの低GIサラダ
<材料>
・キャベツ
・アボカド
・トマトを食べたい量だけ用意する
・ドレッシングに糖質オフを使う
<作り方>
1. キャベツを食べやすい大きさ、アボカドとトマトを一口大に切る。
2. ドレッシングをかける。
<レシピのポイント>
キャベツ、アボカド、トマトはすべてGI値の低い野菜です。GI値が低い野菜は血糖値を急激に上昇させないため、糖質を気にしている方にもおすすめです。
アボカドは、ボリューム感があり食べ応えもありますが、GI値は27と非常に低いため、キャベツやトマトと組み合わせると良いでしょう。
■④キャベツの素ごもり風
<材料(1人分)>
・キャベツ:2枚程度
・たまご:1個
・サラダ油
・しょうゆ:適量
<作り方>
1. キャベツを短冊に切る
2. フライパンに油をしき、真ん中をくぼませた状態でキャベツを敷く。
3. 真ん中に卵を割り入れる。
4. 蓋をしてたまごが半熟より固くなり、キャベツがしんなりするまで加熱する。
<レシピのポイント>
余分な調味料をほとんど使わないレシピです。加熱工程で味付けをしないので、お好みでしょうゆをかけて食べるのがおすすめです。たまごにはタンパク質とビタミン類が多いので、ダイエットの味方となってくれますよ。
■⑤ロールキャベツ
<材料(5個分)>
・キャベツ:5枚
・合ミンチ:200g
・たまねぎ:1/2個
・たまご:1/2個
・塩コショウ
・片栗粉:小さじ1
・コンソメキューブ:1個
<作り方>
1. キャベツを良く洗う。キャベツは外側の大きな葉の部分を使用する。
2. キャベツをレンジで加熱し、やわらかくする。
3. 合ミンチ、みじん切りにしたたまねぎ、塩こしょう、たまご、片栗粉を入れてタネを作る。
4. タネをキャベツでくるむ。
5. タネをフライパンに並べ、ロールキャベツがつかる程度の水とコンソメを入れる。
6. フタをして30分以上煮て、火が通っていたら完成。
<レシピのポイント>
ダイエット中でも肉類をしっかり食べたい人におすすめのレシピです。糖質制限ダイエットは、カロリーではなく糖質を制限するため、肉類をしっかり食べる日も作りましょう。今回は合ミンチにしましたが、牛ミンチや豚ミンチにしても良いです。
まとめ
キャベツは、糖質制限ダイエットにおすすめのレシピです。低カロリー、低糖質なうえに、満足感のある食べ応えがある、ダイエットの強い味方になってくれるでしょう。
キャベツにはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富という点も、美容と健康に役立ちます。高カロリーなドレッシングを使わない、調味料に砂糖やみりんを使いすぎないことを心掛けて、いろいろな調理法を工夫してレパートリーを増やしていきましょう。
たんぱく質の量が低い食材なので、ささみやたまご、豆腐や魚などのたんぱく源と組み合わせることでさらにダイエット向きの食材にしていくことができますよ。
栄養士の資格を活かして、美容関係の仕事をしています。