筋トレというと、ジムで専用のマシンを使用したり、バーベルやダンベルなどの重たいウエイトを使用しなければ体を大きくできないというイメージをお持ちの方がおられるかも知れませんがそんなことはありません。自分の体重を利用した腕立て伏せやスクワットなどのいわゆる自重トレーニングでも、正しいやり方で動作をおこなうことで十分に体を大きく(筋肥大)させることは可能です。
今回紹介するのは、その自重トレーニングの中でも上半身の筋肉を大きくするのに有効な「懸垂(チンニング)」という種目です。
懸垂(チンニング)はバーにぶら下がって自分の体重を支えた状態から動作をおこなう必要があるため、自重トレーニングの中でも高い負荷を掛けながら上半身の筋肉を鍛えることが可能となります。
懸垂(チンニング)のやり方や鍛えられる筋肉、効果的に行うコツなどについて徹底的に解説します。
懸垂(チンニング)で効果のある筋肉部位8つ
懸垂(チンニング)をおこなうことで、どのような部位の筋肉を鍛えることができるのでしょうか?懸垂(チンニング)によって鍛えられる筋肉の部位を一つずつ説明していきます。
①広背筋
広背筋は、体の中で最も面積の大きな筋肉となっており、広背筋の上部は僧帽筋によって覆われています。役割としては、肩関節の内転・内旋・伸展動作に関与しており、その中でも伸展動作に大きな役割を発揮する部位でもあります。懸垂(チンニング)のように、腕を伸ばした状態から体に引き付ける動作をおこなう際に使用される筋肉です。
②大円筋
大円筋は、広背筋に隣合ってついている筋肉となっており、肩甲骨から上腕骨の上部にかけて位置している部位となります。役割としては、広背筋と連動して肩関節の内転・内旋・伸展動作に関与しており、腕を伸ばした状態から体に引き付ける動作をおこなう際に使用される筋肉であるため、広背筋を助ける働きの大きな筋肉となっています。
③菱形筋
菱形筋は、僧帽筋に覆われるようについている筋肉であり、菱形の形状をしていることから、菱形筋(りょうけいきん)と呼ばれています。役割としては、肩甲骨を内転させる動作に大きく関与し、肩甲骨を下方に回旋させる働きもある部位となります。トレーニング種目でいうところのラットプルダウンやローイングなど、肩甲骨を真ん中に寄せる動作をおこなう際に使用される筋肉です。
④僧帽筋
僧帽筋は、背中の表層部分についている面積の大きな筋肉であり、僧帽筋の中でも上部・中部・下部と3つのパートに分けられます。役割としては、首の伸展や肩甲骨の回旋運動や内転させる動作に関与する部位です。僧帽筋も広背筋と同様に、腕を伸ばした状態から体に引き付ける動作をおこなう際に使用される筋肉です。
⑤三角筋
三角筋は、肩を覆うようについている表層部にある筋肉であり、三角筋の中でも前部・中部。後部と3つのパートに分けられます。役割としては、肩関節の運動全般に関与しますが、その中でも肩関節の外転動作といったように、腕を真横に持ち上げる動作について三角筋は大きな役割を担っています。ベンチプレスでバーベルを持ち上げたり、スポーツでボールを投げるなど、腕を動かすあらゆる動作に使用される重要な筋肉です。
⑥上腕二頭筋
上腕二頭筋は、いわゆる「力こぶ」をつくる筋肉として認知されている部位です。上腕の前面についており、肘関節と肩関節という二つの関節にまたがってついているため「に関節筋」と呼ばれています。役割としては、肘関節を屈曲させる動作や前腕部の回外動作に関与する部位です。ダンベルカールなど、腕を折りたたむ動作に使用される筋肉です。
⑦上腕三頭筋
上腕三頭筋は、上腕の後面を覆うようについている筋肉であり、上腕三頭筋の中でも長頭・外側頭・内側頭と3つのパートに分けられます。役割としては、肘関節の伸展動作に大きく関与している部位であり、腕立て伏せやパンチの動作など、「押す」動作に大きく関与する筋肉です。また、上腕の中で最も面積の大きな筋肉ですので、上腕を太くしたい場合は、上腕二頭筋を鍛えるよりも上腕三頭筋を優先して鍛える方が上腕が太くなりやすいということはあまり知られていません。
⑧深指屈筋
深指屈筋は、いわゆる「握力」に関わる筋肉です。前腕の深層部にある筋肉であり人差し指から小指までの屈曲動作に大きく関与する部位でもあります。ラットプルダウンのように、バーを握る動作に使用される筋肉です。
懸垂(チンニング)の基本的なやり方とフォーム
懸垂(チンニング)の基本的なやり方とフォームについて説明していきます。専用のチンニングマシンがあれば良いのですが、無ければ鉄棒などのバーにぶら下がっておこないましょう。
まずはチンニングマシン、または鉄棒などのバーにぶら下がります。バーを握る際は、親指をバーに巻き付けない「サムレスグリップ」でバーを握ると良いでしょう。体が揺れないように足首を組んだ状態から胸を張ります。
次に、肩甲骨を寄せてカラダを引き上げます。顎がバーを越える位置までカラダを引き上げたら、肩甲骨を開きながらゆっくりとカラダを下ろす動作を繰り返しましょう。
―トレーニング方法のまとめ―
1.チンニングマシン、または鉄棒などのバーにぶら下がります。
2.バーを握る際は、親指をバーに巻き付けない「サムレスグリップ」でバーを握ります。
3.体が揺れないように足首を組んだ状態から胸を張ります。
4.肩甲骨を寄せてカラダを引き上げます。
5.顎がバーを越える位置までカラダを引き上げたら、肩甲骨を開きながらゆっくりとカラダを下ろします。
6.1~5の動作を繰り返しましょう。
懸垂(チンニング)を順手と逆手で行うときの効果の違い
懸垂(チンニング)の良い所は、順手と逆手によって鍛える部位を変えることができる点です。順手と逆手、それぞれ鍛えられる筋肉の違いを確認することで、懸垂(チンニング)一つで上半身の筋肉をまんべんなく鍛えることができます。
◯懸垂(チンニング)を順手(プルアップ)で行う効果
懸垂(チンニング)を順手(手の平を前方へ向ける)で行うことを「プルアップ」と呼びます。
プルアップは広背筋上部や上腕三頭筋などをメインに鍛えることができ、上半身を逆三角形ボディになるための必要な部位を筋肥大させやすいという効果があります。
◯懸垂(チンニング)を逆手(チンアップ)で行う効果
懸垂(チンニング)を逆手(手の平を自分へ向ける)で行うことを「チンアップ」と呼びます。
チンアップは広背筋下部や上腕二頭筋などをメインに鍛えることができ、上腕二頭筋を鍛えて力こぶを目立たせたい場合や、背中の筋肉へ厚みを持たせやすいといった効果があります。
懸垂(チンニング)を効果的に行うコツ13個
懸垂(チンニング)を効果的に行うコツについて説明していきます。懸垂(チンニング)に苦手意識を持っている方などは、こちらで紹介した効果的に行うコツを活用してトレーニングが続けられるように頑張りましょう。
■1. 自力で上がらない場合は反動を利用する
懸垂(チンニング)を自分の筋力だけでこなせない場合は、反動を利用して動作をおこなってみましょう。体をしならせた反動で引き上げることで動作をおこないやすくなります。また、それでも体が持ち上がらない方は、足が床に付いた状態で懸垂(チンニング)がおこなえる環境をつくりましょう。自分がこなせる範囲で動作をおこなうことで懸垂(チンニング)に必要な筋肉が付いてきますので、最終的には足が床から浮いた状態での懸垂(チンニング)ができるようになります。
■2. 斜め懸垂で負荷を調節
反動などを使っても懸垂(チンニング)の負荷が高いと感じる場合には、負荷を調節しやすい斜め懸垂をおこなってみましょう。バーの高さもそれほど必要としませんので、公園などにある低い鉄棒でも気軽におこなうことができます。
<斜め懸垂のやり方>
1.鉄棒などのバーを肩幅で握る
2.体が鉄棒などのバーの下に入るような体勢をとり、最適な負荷となるようにカラダの角度を調整する
3.ゆっくりと上半身を持ち上げる動作を繰り返す
■3. 肩甲骨を寄せる
懸垂(チンニング)をおこなっていても広背筋への刺激を感じない場合、肩甲骨が十分に動かせておらず、腕の筋肉だけで懸垂(チンニング)をおこなってしまっている場合があります。そのような場合、体を引き上げる際に肩甲骨をしっかり寄せる意識で動作をおこなうことで広背筋への刺激を感じやすくなります。
■4. 肘は伸ばし切らない
広背筋など背中の筋肉へ効かせることを意識する場合、体を下ろす際に肘は伸ばし切る必要はありません。肩甲骨の開閉を意識して動作ができていれば、肘を伸ばし切らなくても背中の筋肉へしっかり刺激が入ります。
■5. 両足をクロスさせておく
懸垂(チンニング)をおこなう際に体が揺れてぶれてしまう場合は、両足をクロスさせておくことで体の揺れが収まりやすくなります。両足をクロスすることで足が前後に揺れることを抑制し、揺れによる筋肉の疲労が軽減されるため、懸垂(チンニング)本来の動作に集中しやすくなります。
■6. 呼吸を意識しましょう
懸垂(チンニング)は負荷の大きなトレーニング種目となりますので、正しい呼吸法で効率良く体を使うことが重要となります。正しい呼吸法としては、息を吐きながら体を持ち上げ、息を吸いながら体を下ろすのが基本となります。
■7. 体を下ろす際はゆっくりと
懸垂(チンニング)のトレーニング効果を最大限に引き出す場合、ゆっくりと体を下ろしてネガティブ動作によってしっかり負荷を掛けましょう。このようなネガティブ動作をしっかりと意識することで、少ない回数でも筋肉へしっかりと刺激を与え、筋肥大効果を高めやすくなります。
■8. バーへ胸を引き付ける意識で体を持ち上げる
懸垂(チンニング)によって背中の筋肉への刺激をしっかり与える場合は、肩甲骨の寄せを意識するのと同時に、バーへ胸を引き付ける意識で体を持ち上げることも重要です。
特に、広背筋下部を意識して鍛えたい場合に対して、バーを胸を引き付ける動作が有効だといえます。
■9. 慣れてきたらなるべく反動を使用しない
懸垂(チンニング)に必要な筋力が備わっていない場合、反動を使って懸垂(チンニング)をおこなうという方法がありますが、一定の回数をこなせるようになったら、徐々に反動を使用しない方法に切り替えていきましょう。反動を使う事は懸垂(チンニング)によって鍛えられる筋肉を全て使用しないことにもなりますので、ある程度のレベルまで達すると十分な筋肥大を得られにくくなるためです。
■10. 背中を反らせすぎない
懸垂(チンニング)をおこなう場合、体の揺れを防止しようと体幹に力が入りすぎてしまい、背中が反りすぎてしまう場合があります。背中を反らせることで、広背筋などの刺激を感じやすくなるメリットもありますのが、反らせすぎてしまうと腰を痛めてしまう場合もありますので注意しながら動作をおこないましょう。
どうしても腰が反りすぎてしまう場合は、腰にウエイトベルトを装着することで背中の反りが物理的に制限され、腰を痛めにくくなります。
■11. 手の幅を広くして背筋を強く刺激しよう
基本動作の懸垂(チンニング)に慣れてきたら、手幅を広くした状態で懸垂(チンニング)をおこなってみましょう。手幅を通常より広くすることでより背中の筋肉への刺激が強まりますので、逆三角形ボディを目指す方によっては効果的なトレーニング方法となります。
■12. 物足りない方にはディッピングベルトがおすすめ
懸垂(チンニング)をおこなっていても自分の体重だけでは物足りないと、よりハードなトレーニングを求める場合にはディッピングベルトを装着してウエイトを追加することで負荷を高めることができます。ディッピングベルトとは、チェーンなどのウエイトをぶら下げるアタッチメントが付いたベルトのことで、腰に巻いて使用します。任意のウエイトを装着することで自分に合ったレベルで負荷を高めていくことができます。
■13. トレーニンググローブで握力をサポート
懸垂(チンニング)は上半身の筋肉ばかりでなく、握力も要求されるトレーニング種目となります。握力が弱い方の場合、上半身の筋肉よりも握力が限界に達してしまい十分な回数がこなせないという方も少なくありません。
そのような場合、トレーニンググローブを装着すると良いでしょう。トレーニンググローブを装着することでバーへのグリップ力が増しますので握力のサポートとなり、素手でバーを握るよりもこなせる回数が増えやすいというメリットがあります。
また、握力への意識が弱まることで、より背中の筋肉を意識しやすくなるといった効果もあります。
懸垂(チンニング)の筋トレおすすめ回数と頻度
懸垂(チンニング)はトレーニングをおこなう方の筋肉量によってこなせる回数がそれぞれ異なるため、規定の回数を設定するのが難しいトレーニング種目のため、1セットで自分のこなせる回数を3~5セット繰り返すのが、筋肥大には効果的だといえるでしょう。
また、自分の体重を支えきれない方はバーにぶら下がったまま静止したり、足が付く状態で懸垂(チンニング)をおこなうなど、自分に合った負荷で懸垂(チンニング)をおこなうと良いでしょう。
懸垂(チンニング)の筋力トレーニング方法35種類
懸垂(チンニング)にはさまざまなバリエーションがあります。ここでは、懸垂(チンニング)の筋力トレーニング方法の紹介と簡単なやり方を説明していきます。
1. ワイドグリップ・プルアップ
ワイドグリップ・プルアップは手幅を通常よりも広くとっておこなうプルアップ(順手懸垂)です。背中の筋肉全体を使用するイメージでおこなうことで、背中、特に広背筋下部を鍛えて背中の横幅を広くしたい方におすすめのトレーニング方法です。
2. クローズグリップ・プルアップ
クローズグリップ・プルアップは、手幅を通常よりも狭くしておこなうプルアップ(順手懸垂)です。僧帽筋の中部や下部をメインに効かせたいときに適しています。プルアップの可動域を大きくとることを意識することが重要で、僧帽筋の中部・下部への刺激をしっかりと感じるようになります。
3. ミディアムグリップ・プルアップ
ミディアムグリップ・プルアップは、通常の手幅でおこなうプルアップ(順手懸垂)です。懸垂(チンニング)の標準的なやり方を紹介する際は、このミディアムグリップ・プルアップのことを指す場合がほとんどです。肩幅の約1.5倍の位置でバーを握り、肩甲骨の寄せを意識しながら背中の筋肉を意識しながら体を持ち上げることで、広背筋や僧帽筋といった背中の筋肉へしっかりと刺激を与えることができます。
4. クローズグリップ・チンアップ
クローズグリップ・チンアップは、通常よりも狭い手幅でおこなうチンアップ(逆手懸垂)です。手幅を狭くすることで上腕二頭筋へ強い刺激を与えたい場合に適しているトレーニング方法であり、腕をしっかり伸ばすことを意識しながら動作をおこなうことで背中のストレッチ効果が高まり、背中の可動域が広くとれるというメリットがあります。
5. ワイドグリップ・チンアップ
ワイドグリップ・チンアップは、通常よりも広い手幅でおこなうチンアップ(逆手懸垂)です。主に背中上部の筋肉量を増やしたい場合に有効です。手幅を広くとることで肘の可動域が制限されてしましますので、無理に可動域を広く使用するのではなく、背中の筋肉を傷めないよう、はじめは無理ない可動域で動作をおこなうことがポイントです。また、動作の特性上、前腕の筋肉が疲労しやすいので、リストストラップなどのサポーターを併用することで背中の筋肉を鍛えることに集中しやすくなります。
6. ミディアムグリップ・チンアップ
ミディアムグリップ・チンアップは、通常の手幅でおこなうチンアップ(逆手懸垂)です。広背筋や僧帽筋といった背中の筋肉だけでなく、上腕二頭筋を併せて鍛えたい場合に適しています。体を下ろす際に腕をしっかり伸ばすことで筋肉へしっかりとストレッチがかかりますので、鍛える筋肉へより強い刺激を感じやすくなります。
7. タックL・ワイドグリップ・チンアップ
タックL・ワイドグリップ・チンアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうワイドグリップ・チンアップです。通常のワイドグリップ・チンアップと同様に主に背中上部の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常のワイドグリップ・チンアップよりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
8. タックL・クローズグリップ・チンアップ
タックL・クローズグリップ・チンアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうクローズグリップ・チンアップです。通常のクローズグリップ・チンアップと同様に上腕二頭筋へ強い刺激を与えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常のクローズグリップ・チンアップよりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
9. タックL・ミディアムグリップ・チンアップ
タックL・ミディアムグリップ・チンアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうミディアムグリップ・チンアップです。通常のミディアムグリップ・チンアップと同様に背中と上腕二頭筋の筋肉を鍛えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常のミディアムグリップ・チンアップよりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
10. タックL・ミディアムグリップ・プルアップ
タックL・ミディアムグリップ・プルアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうミディアムグリップ・プルアップです。通常のミディアムグリップ・プルアップと同様に広背筋・僧帽筋といった背中の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常のミディアムグリップ・プルアップよりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
11. タックL・クローズグリップ・プルアップ
タックL・クローズグリップ・プルアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうクローズグリップ・プルアップです。通常のクローズグリップ・プルアップと同様に僧帽筋をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常よりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
12. タックL・ワイドグリップ・プルアップ
タックL・ワイドグリップ・プルアップは、両ひざを前に出して足全体をL字に固定した状態でおこなうワイドグリップ・プルアップです。通常のワイドグリップ・プルアップと同様に広背筋下部をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、両ひざが前に出ることにより通常よりも高い負荷でトレーニングをおこなうことができるという特徴があります。
13. Lシット・ワイドグリップ・プルアップ
Lシット・ワイドグリップ・プルアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうワイドグリップ・プルアップです。通常のワイドグリップ・プルアップと同様に広背筋下部をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
14. Lシット・ミディアムグリップ・プルアップ
Lシット・ミディアムグリップ・プルアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうミディアムグリップ・プルアップです。通常のミディアムグリップ・プルアップと同様に広背筋・僧帽筋といった背中の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
15. Lシット・クローズグリップ・プルアップ
Lシット・クローズグリップ・プルアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうクローズグリップ・プルアップです。通常のクローズグリップ・プルアップと同様に僧帽筋の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
16. Lシット・ワイドグリップ・チンアップ
Lシット・ワイドグリップ・チンアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうワイドグリップ・チンアップです。通常のワイドグリップ・プルアップと同様に背中上部の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
17. Lシット・ミディアムグリップ・チンアップ
Lシット・ミディアムグリップ・チンアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうミディアムグリップ・チンアップです。通常のミディアムグリップ・プルアップと同様に上腕二頭筋や広背筋・僧帽筋の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
18. Lシット・クローズグリップ・チンアップ
Lシット・クローズグリップ・チンアップは、体全体がL字となるように足を前に伸ばした状態でおこなうクローズグリップ・チンアップです。通常のクローズグリップ・プルアップと同様に上腕二頭筋の筋肉をメインに鍛えるトレーニング方法ですが、通常よりも高い負荷で尚且つタックL系の種目よりも強力に筋肉を刺激することができます。それと同時に、腹筋などの体幹も鍛えられます。
19. オルタネイトグリップ・プルアップ
オルタネイトグリップ・プルアップは、片側を順手で、もう片方を逆手でバーを握っておこなうプルアップです。オルタネイトグリップでバーを握ることで体のブレをある程度防ぐ効果があります。オルタネイトグリップでプルアップをおこなう場合は、左右の握りを途中で変えて動作をおこなうことで偏りなく筋肉を鍛えることがポイントとなります。
20. エクスプローシブ・プルアップ
エクスプローシブ・プルアップは、体を持ち上げる際に勢いをつけてお腹付近までバーを一気に引き寄せるようにおこなうプルアップです。通常のプルアップとは異なり、広背筋や僧帽筋に対する瞬発力や筋力を高めたい場合に適しています。
21. エクスプローシブ・チンアップ
エクスプローシブ・チンアップは、体を持ち上げる際に勢いをつけてお腹付近までバーを一気に引き寄せるようにおこなうチンアップです。通常のチンアップとは異なり、背中の筋肉や上腕二頭筋に対する瞬発力や筋力を高めたい場合に適しています。
22. インバーテッドL・プルアップ
インバーテッドL・プルアップはバーへ足先が触れるように体全体をL字にした状態でおこなうプルアップです。インバーテッド・ロウという僧帽筋などを鍛えるトレーニング種目と動作が似ていますが、インバーテッドL・プルアップの方が必要とされる筋力が大きいため上級者向けのトレーニング方法だといえます。
23. タック・フロントレバー・プルアップ
タック・フロントレバー・プルアップは、バーにぶら下がった状態で足をタック状態(L字)で体を水平に保ちながらおこなうプルアップです。姿勢をキープしながらプルアップをおこなわなければならないので、相当の筋力が必要となるため上級者向けのトレーニング方法だといえます。
24. タック・フロントレバー・チンアップ
タック・フロントレバー・チンアップは、バーにぶら下がった状態で足をタック状態(L字)で体を水平に保ちながらおこなうチンアップです。姿勢をキープしながらチンアップをおこなわなければならないので、相当の筋力が必要となるため上級者向けのトレーニング方法だといえます。
25. スキャプラ・プルアップ
スキャプラ・プルアップは、体を下げた瞬間に動作を一時停止させておこなうプルアップです。体を上下させる勢いを使用しないため、通常のプルアップと比較してトレーニング強度を高める効果があります。
26. スキャプラ・チンアップ
スキャプラ・チンアップは、体を下げた瞬間に動作を一時停止させておこなうチンアップです。体を上下させる勢いを使用しないため、通常のチンアップと比較してトレーニング強度を高める効果があります。
27. アーチャー・プルアップ
アーチャー・プルアップは、左右交互に体を持ち上げておこなうプルアップです。相当の筋力を必要とするため、上級者向けのトレーニング方法だといえます。
28. アーチャー・チンアップ
アーチャー・チンアップは、左右交互に体を持ち上げておこなうチンアップです。相当の筋力を必要とするため、上級者向けのトレーニング方法だといえます。
29. タイプライター・プルアップ
タイプライター・プルアップは、体を持ち上げた状態のまま、体を左右にスライドさせるプルアップです。体を持ち上げたキープしながらスライド動作をおこなう必要があり、相当の筋肉量が必要となります。
30. タンデムグリップ・プルアップ
タンデムグリップ・プルアップは、バーを体に対して垂直に握った状態でおこなうプルアップです、背中だけでなく、上腕二頭筋や前腕といった筋肉を鍛えることができ、体を持ち上げる際に体を左右に入れ替えることで左右均等にトレーニングをおこなえます。
31. チンアップ・アイソメトリックス
チンアップ・アイソメトリックスは、体を持ち上げた状態で一定の時間静止するトレーニング方法です。同じ姿勢をキープすることで、筋持久力を鍛えることができます。
32. プルアップ・アイソメトリックス
プルアップ・アイソメトリックスは、体を持ち上げた状態で一定の時間静止するトレーニング方法です。同じ姿勢をキープすることで、筋持久力を鍛えることができます。
33. ダイノ・プルアップ
ダイノ・プルアップは、上下に設置した二段のバーを使用して、下から上のバーへ飛びつくようにしておこなうプルアップです。相当の筋肉量のある方が、さらに筋力を高めたい場合などに最適なトレーニング法っ法だといえます。
34. ワンアーム・チンアップ・アイソメトリック
ワンアーム・チンアップ・アイソメトリックは、片腕で体を持ち上げた状態で一定の時間静止するチンアップです。
35. ワンアーム・チンアップ・エキセントリック
ワンアーム・チンアップ・エキセントリックは、片腕で片腕で体を持ち上げた状態からゆっくりと体を下ろしていくチンアップです。
まとめ
懸垂(チンニング)は背中や腕を鍛えて逆三角形ボディを作るのに有効なトレーニング種目だということがお分かりいただけたかと思います。
また、懸垂(チンニング)は自重での負荷を基本としながらも、筋力の弱い方は負荷を調節したり、上級者の方はさまざまなバリエーションの懸垂(チンニング)によって更に負荷を高めるなど、工夫次第で幅広いトレーニングをおこなうことができます。
これまで懸垂(チンニング)にあまり取り組んでいなかった方も、ここで紹介したやり方を参考に、ぜひ懸垂(チンニング)に取り組んでみましょう。
トレーナーとして活動しています。ダイエットやトレーニング方法についてお伝えします。